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NEWS2003

2003.04 東広島の芸術・文化活動の新拠点 サタケメモリアルホールが完成

外観
広々とした印象のホワイエ
夜のライトアップされた姿も美しい
木目調で統一されたホール

広島大学創立50周年を記念して建設中だった「サタケメモリアルホール」が、当社設計、当社JVの施工によって3月1日に竣工しました。

地上3階、地下1階建て、1,000席収容の同ホールは、創立50周年にあたる1999年、当時の学長・原田康夫氏の発案により、文化・芸術活動の場として、大学のみならず広く地域にも開放し、多目的に活用されることを願い計画されました。

募金活動は原田康夫氏を中心に、同窓会並びに財界からの寄付、さらに佐竹利子氏〔株式会社サタケ代表〕個人と福山通運株式会社会長小丸法之氏の多額の寄付により、建設着手の運びとなりました。

ホールのフォルムは、音響効果に優れた六角形を採用。前列を可動席にすることでオーケストラピットのスペースを確保し、ステージも広めに設計。本格的なオペラハウスの雰囲気をもつホールを実現しました。また、講演に使用する際の場合も十分に考慮。音楽には、1.6~1.9秒の長めの残響が理想ですが、講演では少し短めの1.3か1.4秒が最適なため、音の志向性がよく、残響が長くても音が明瞭に聞こえる「フラットスピーカー」(早稲田大学・山崎芳男教授が開発)を採用しました。さらに当社技術センターと協力して、音響シミュレーションを繰り返し、音楽と公演の二つの目的を両立させた最良のホールを設計することができました。ホールは床も壁も木目仕上げで、あたたかみのある雰囲気となっています。

また建物全体のフォルムもホールと一体化した六角形のラインで組み上げ、機能に即した形にしたことで、コストダウンもはかれました。ホワイエにあたる半円部分には厚さ12mm、高さ8mの1枚ガラスを全面50枚使用し、高級感を演出。ホワイエは、片持ち梁で柱をなくし、床面積に対して天井部分を広めにとっており、斜めの効果で、実際以上に広く感じられるよう工夫しました。

現在、同ホールは、オペラや各種学術講演、イベントなど、地域の文化発信地として広く活用されています。