（財）日本産業デザイン振興会（山口信夫会長）は10月3日、今年で49回目となる「2005年度　グッドデザイン賞」の受賞結果を発表、建築・環境デザイン部門で当社設計^*1・施工の「日本平デジタル放送所」と当社設計の「東海大付属第二高等学校」が受賞作品に選ばれました。

「グッドデザイン賞」は、1957年に通商産業省によって創設された「グッドデザイン商品選定制度」を継承し、1998年より（財）日本産業デザイン振興会の主催事業となったわが国唯一の総合的デザイン評価・推奨システムで、グッドデザイン賞審査委員会による審査の結果、優れたデザインと認められた応募対象に贈られます。

今回の2作品の受賞により、当社の高いデザイン性と機能性が評価されました。

*1

NTTファシリティーズとの共同設計

グッドデザイン賞：
https://www.g-mark.org/

【グッドデザイン賞　建築・環境デザイン部門】 日本平デジタル放送所

静岡県の地上デジタルTVの拠点として、東海地震時にも放送を確保する高い安全性と、国指定名勝地および県立自然公園である建設地・日本平山頂の景観への調和がテーマとなった。従来のトラス鉄塔から脱却し、耐震性に優れたCFT構造と多段アンテナステージにより久能山東照宮五重塔の歴史的記憶と新時代の技術の融合を表現した。CFT構造に加え制振装置を設置し、強風時にも安定した放送を維持する。また、メンテナンス階段とケーブル設置スペースは有孔鋼製床材を応用して囲い、物理的・視覚的に安全性を高めている。接地部分は、セキュリティを確保するとともに周辺への風の影響を低減させる円形の縦張ルーバーで囲み、タワーとのデザインの一体感も表現している。

【グッドデザイン賞　建築・環境デザイン部門】 東海大付属第二高等学校

東海大付属第二高等学校は校舎の老朽化に加えて前面道路の拡幅に伴う一部施設の解体が必要となり全面建替することになった。計画キーワードを｢インタラクティブキャンパス｣とし、人・環境・情報が様々な出会いを生み出し、相互に交錯し活気あるキャンパスになることを目指した。建物配置を低層分散型とすることで周辺環境に配慮すると共に、建築とランドスケープが回遊性を持ち相互関係によりアクティビティを生み出している。自由に出入りできる中庭、その上部を巡るブリッジやラウンジ、階段などをコミュニケーションの場として位置付けた。また、既存のケヤキ並木をキャンパスストリートとして保存整備し、敷地内の高校の領域を明確にした。