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NEWS2009

2009.01 地球上で最も暑い大地に国際色豊かな5つ星ホテルが完成

メインエントランス 海側外観
エントランスホール
カンファレンスホール

バー
ロビー
イタリアンレストラン

ハマム
オールデイダイニング

客室
客室バスルーム

プールからの見上げ アプローチからの夜景

ジブチ パレス ケンピンスキーホテルは、当社の設計施工にて、一期工事(Phase 1A:2005年11月~2006年11月)、二期工事(Phase 1B:2007年7月~2008年11月)を経て、この度完成いたしました。
所在地であるジブチ共和国は、アフリカ東部に位置し、その過酷な気候条件から「地球上で最も暑い大地のひとつ」と呼ばれています。

Phase 1Aでは、東部・南部アフリカ諸国の国際会議「COMESA」の2006年11月開催を目差し、1000人規模の国際会議対応可能なコンベンションホール、180室の客室、レストラン等を備えた施設を目指して設計を着手しました。
ジブチは過去にフランスの占領下にあったことから市内にはフランスの建築様式とイスラムの様式が混在した建物がいくつか残っており、このように複数の様式を併せ持つスタイルがジブチの建築の大きな特徴となっています。
このホテルではこの特徴を外観デザインに取り入れるべく、西洋建築のディテールを用いながらイスラムの馬蹄形のシルエットを持つアーチの連続をテーマとし、コロニアル葺勾配屋根の塔屋をアクセントとする手法を用いています。
内装デザインでは南アフリカのインテリアデザイナーを起用し、力強く素朴な質感を持つアフリカンテイストと、有機的で緻密なイスラムテイストを混在させたユニークなイメージの創出を試みています。ゾーンごとに色彩や雰囲気に変化を与え、利用客にリゾートの楽しさと癒しを与えています。
敷地内にエネルギーセンターを設置し、インフラの供給が不安定な現地において、5スターホテルの機能を常に維持することを可能にしています。又、降雨量が極端に少ない地域なので、当施設の排水は敷地内の浄化施設にて浄化され、全てを植栽の潅水に利用しています。
Phase 1Bでは、ホテル客室78室に加え、55室のレジデンス機能を備えた客室、既存のパブリック機能を補うイタリアンレストラン、ルーフトップバー、ジム及び本格的ハマムをもつスパ施設を併設し、更にヨット停泊用の桟橋やプライベートビーチを設けるなど、リゾートホテルとしての格を更にアップさせています。

UAEのクライアントに対応する為、当社ではドバイオフィスに営業、調達、設計部門が常駐しながらジブチの作業所と連携をとる体制をとり、チームワークの強みを発揮しました。
作業所ではジブチはもちろん、エジプト、スリランカ、フィリピンをはじめ多くの国々の作業員を登用しながらも、外壁や床スラブのプレハブ化や大型型枠の採用など日本の施工技術の導入に積極的に取り組み、品質の向上と工期の短縮を実現しました。
当社の総合力を注ぎ込み、クライアントから「ジブチの奇跡」との言葉を頂いたプロジェクトがここに完結しました。

ジブチ パレス ケンピンスキーホテル
所在地 ジブチ共和国 ジブチ市
主要用途 ホテル
建主 ナキール社
建築面積 Phase 1A 16,110.00m2
Phase 1B 4,261.00m2
延床面積 Phase 1A 24,495.00m2
Phase 1B 18,691.00m2
階数 Phase 1A 地上:3階/塔屋:1階
Phase 1B 地上:7階/塔屋:1階
構造 鉄筋コンクリート造
工期 Phase 1A 2005年11月~2006年11月
Phase 1B 2007年7月~2008年11月
設計・監理 大成建設株式会社一級建築士事務所
インテリアデザイン Keith Architects and Designers
設計協力 DEWAN Architects & Engineers(建築実施設計)
Whitby & Bird Engineers(構造実施設計)
Ian Banham and Associates(設備実施設計)
石井幹子デザイン事務所(照明コンセプト)
DPA lighting consultants(照明設計)
BADRI & BENSOUDA(ランドスケープデザイン)
施工 大成建設株式会社国際支店