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2014.02 「さくらインターネット石狩データセンター」がサステナブル建築賞を受賞

当社設計施工の「さくらインターネット石狩データセンター」が「第5回サステナブル建築賞一般財団法人建築環境・省エネルギー機構理事長賞」を受賞しました。
一般財団法人建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が主催する当賞は、環境の価値を重視し、居住環境の豊かさを維持しながら、省エネルギーと環境負荷低減により。サステナブル社会の実現に貢献する優れた建築物を顕彰するものです。


エントランスホール
休憩室

インターネット等の情報通信需要の高まりを受け、データセンターの需要が拡大しています。最近のデータセンターは、サーバの高密度化に伴いサーバからの発熱は1ラック当り5kW~10kW程度であり、オフィスビルの10倍以上の冷房エネルギーを必要とします。この膨大な冷房消費エネルギーをいかに削減するかがデータセンターの計画上の課題となっています。
「さくらインターネット石狩データセンター」は、国内初の外気冷房型データセンターとして、北海道石狩市に2011年10月に竣工しました。
石狩データセンターの最大の特徴は、年間の約95%の時間において外気冷房で空調運用を可能とする建築・構造・設備が一体となった建築計画であり、年間の空調エネルギーは、冷熱源で運用している従来型データセンターと比較すると、外気冷房の効果により、年間運用消費電力 約80%削減を達成したデータセンターです。 
建設地は、海岸より1.5kmに位置し、冬期は、外気温度は-15℃、風速10m/sの暴風雪が吹付け、年間降雪量6mの多雪地帯です。その為、外気導入経路は、建築・構造・設備が一体となった断面計画を行いました。外気は、卓越風向と直交する方向の建屋軒下から低風速で取入れ、導入経路を迷路状とした「スノートラップ」により暴風雪害を防ぎ、更に、塩害対策として「除塩フィルター」を設置し、過酷な自然条件下での100%風量外気取入れを実現しました。
このように、建物全体を大きな空調機であるかの如く断面を計画することで、厳しい気象条件を克服し、安定した外気冷房を両立させた超省エネルギーデータセンターをつくることに成功しました。


さくらインターネット石狩データセンター
所在地 北海道石狩市
建築主 さくらインターネット株式会社
用途 データセンター
構造 鉄骨造
規模 地上:2階
建築面積 7,091.44m2
延床面積 11,391.75m2
竣工 2011年10月
設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
施工 大成建設株式会社札幌支店
詳細 WORKS:
https://www.taisei-design.jp/de/works/2011/sakura.html