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2018.12 「テージーケー韮崎工場」がグッドデザイン賞と山梨県建築文化賞奨励賞を受賞

テージーケー韮崎工場

当社設計・施工作品の「テージーケー韮崎工場」が「2018年度グッドデザイン賞」と「平成30年度山梨県建築文化賞受賞奨励賞」を受賞いたしました。

グッドデザイン賞は、公益財団法人日本産業デザイン振興会が主催する総合的なデザインの推奨制度です。
デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動であり、1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれてきました。
当賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られ、かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。
さらに、複雑化する社会において、課題の解決や新たなテーマの発見にデザインが必要とされ、デザインへの期待が高まっています。
グッドデザイン賞は、審査と多様なプロモーションを通じて、デザインに可能性を見出す人びとを支援し、デザインにできること・デザインが生かされる領域を広げ、私たちひとりひとりが豊かに、創造的に生きられる社会をめざしています。

山梨県建築文化賞は、山梨県建築文化賞推進協議会が主催し、県内において、快適な地域環境を形成し、景観上又は機能性等に優れた建築物等を表彰することにより、建築文化の高揚を図り、魅力と風格のある文化的で快適なまちづくりを推進するために、平成2年度から実施しています。

テージーケー韮崎工場

株式会社テージーケーのグローバルな事業展開における、顧客へのMADE IN JAPANの思想に基づく総合技術の「発信拠点」となる自動車部品工場の計画です。
敷地は、富士山・南アルプス・八ヶ岳・茅ヶ岳の4つの象徴的な山々に囲まれた場所に位置し、途切れない稜線が地域のアイデンティティとなっています。
働く人々や来訪者が「山を登るように巡る空間」を目指しトレイル(みち)を外周にぐるりとまきつけることで、風景になぞらえた建物デザインとしました。
また、全長400mの見学トレイルに沿って、製造工程が学べる窓や山岳風景を背景とした憩いの場を散りばめることで、積極的に巡りたくなるウェルネスな「トレイルファクトリー」です。

[デザイナーより]
本工場のデザインでは、要求される機能の最適化を図るだけでなくクライアントの魅力・地域の魅力を発信し開かれた建物ができないか、を特に意識して考えました。
具体的な計画としては、トレイル(みち)を建物外周にぐるりと展開し、内部・外部の接面を最大化し、生産工程を一筆で巡れる見学空間や、山々を間近で感じられる憩いの空間を建物全体に散りばめ、山登りを感じさせるテクスチャーとサインでつなぐことで、「巡る工場」を実現しています。
また、経路に高低差をもつトレイルが、建物の外観に斜めの造形として表れ、周辺の富士山や八ヶ岳の稜線と調和した風景を創り出しました。
雄大な山々を背景に、この場所が生み出した新たな稜線=「トレイルファクトリー」が、働く人や地域の人々にとって愛着のある風景となることを願っています。

建築主 株式会社テージーケーホールディングス
所在地 山梨県韮崎市上ノ山字寺平3000番
用途 自動車部品製造工場
構造 鉄骨造
規模 地上4階
建築面積 4,507.07m2
延床面積 9,373.95m2
工期 2017年3月~2018年1月
設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
施工 大成建設株式会社東京支店