当社開発技術・作品の「モバイルインフィル®」が第28回木材活用コンクール特別賞(ウッド・ムーブメント賞)を受賞しました。
日本木材青壮年団体連合会が主催する当賞は、木材の新たな利用、普及の可能性をさぐり、木材業界の活性化に寄与することを目的としています。木の伝統と文化を次世代へ繋ぐため「木の良さ」を活かした作品や、従来にはない新しい木材の利用や見せ方、工法などを用いた「木材の新たな可能性」を追求する作品を、4つの部門を設けて募集し、木材の良さの普及と木材の利用用途の拡大に貢献する優秀な作品を表彰するものです。
その中でウッド・ムーブメント賞は、木材活用への取り組みそのものや、コミュニティ・行政等を巻き込んだ運動や活動を表彰します。
木材活用コンクール:https://mokusei.net/mkc/
いつでもどこでも設置可能な移動式空間「モバイルインフィル®」

車中心から人が中心の都市となる居心地の良いウォーカブルシティへ貢献し、まちなかに居心地の良い場所を作る手段として、「T-WOOD® SPACE Light※」を用いた木組みの移動式空間を提案しました。車台のシャーシ+車上のハウスは工作物、その周りに展開する木組みの屋根はテント工作物の扱いとしています。これによりモバイルインフィル(空間)を積載した車
両とし、利用者が滞留できる場所を素早く簡単に設置して作り出すことができます。1台のモバイルインフィルから大きな屋根を展開することで大きな日陰を作り出し、人々が自然に集まり、縁の下でゆっくり過ごせる居場所を目指しました。
※詳細はこちらをご参照ください。

「モバイルインフィル」は主に「屋根」「車上の積載された空間」「車両」「什器」から構成されます。車両として移動する際は車両(シャーシ)と車両に積載された空間を載せた状態で移動し、設置する際はこれに屋根と什器を取り付けて展開します。
左の初号機は2時間程度でセッティングできる仕様でしたが、さらに簡単にした右の図に示す別の仕様も製作しています。こちらは約30分程度で組立ができる仕様です。解体はどちらも組立て時の約半分程度になります。

「モバイルインフィル」は、建築空間を移動可能とするものであるから、基本的に用途を限定していません。しかし、利用場所、用途等によって要求される仕様が異なるため、共通の仕様の他に利用するシーンによって個別に仕様を設定することも検討していきます。今回のモデルをベースに更なる発展を検討予定です。
技術概要
- 用途
- 休憩スペース
- 構造
- 木造(T-WOOD® SPACE Light)
- 設計
- 大成建設株式会社一級建築士事務所
大成建設オフィシャルサイト > 企業情報 > ニュース > 2023年度 >
いつどこにでも設置可能な移動式空間「モバイルインフィル®」の開発に着手
大成建設担当者
- 全体プロデュース
- 野島僚子
- 建築設計
- 田中良
- 建築設計
- 関山泰忠
- 構造設計
- 関根夕貴
- 構造計画
- 相馬智明