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WORKS 2001

松屋銀座耐震外壁改修

所在地:東京都中央区

耐震補強から起源した外装リニューアル
当プロジェクトは、老舗デパートの店舗内装リニューアルを含めた大規模リニューアルです。
建物は築後70年以上経過したものをはじめ増築重ねて一体の建物として成り立っています。半公共施設であることから社会的責任としての耐震補強とショップアイデンティティー(SI)表現として外装リニューアル、この2つのリニューアルプログラムを融合し、新しい銀座の街にふさわしい「発光する白いカーテンをイメージしたラッピングファサード」をコンセプトとして計画を進めました。

建築設計主旨

新しい銀座らしさを表すダブルスキンの外装
以前より親しまれてきた「ブルーのオーニング(日よけ)」にかわるものとしてSIカラーのリニューアルとあわせて「白いカーテン」を表現するため柔らかくクリアーな表現のできる外装素材を検討しました。結果として基本ベース外壁をエンボスアルミパネルとMPG構造ガラス(ガラスを金属金物で挟み固定する手法)のダブルスキンウオールシステムとしました。1・2階は外壁の大半が補強を必要とするため閉鎖的になりますが、それを緩和するためガラスとエンボスパネルのダブルスキンによって透明感と奥行き感のある明るく軽快な表情をめざしました。2階上部は2期以降の外装リニューアル計画との見切りボーダーであると同時に、レイヤードットパターンをプリントしたガラス越しに耐震ブレースをデザインにとしてみせ、補強をアピールしました。出入口周りとショウウィンドウ部周りはライムストーンで囲み仕上げることでエレガント感を表現しました。

構造設計主旨

外部側中心の耐震補強
本店の一部は築75年以上経っており、建替えも含めたスタディが行われましたが耐震補強による長寿命化が選択されました。ただ、耐震工事に着手するには、多くの問題を解決する必要がありました。営業活動を中断及び工事中の売場への影響を極力さけること、工区・工期を分離し、長期間で順次すすめることが可能な計画であること等です。営業活動に影響の少ない(事業者が着手しやすい)リニューアル計画をたてる視点から、耐震補強を極力外部から行い、店舗内での補強を最小限にする計画を選択しました。

  1. 建物を強度抵抗型となるような補強を採用しました。
  2. 主として鉄骨ブレースを建物の外周部に配置した計画とし、外装並びに設備改修工事と連動しました。
  3. 増築された建屋が確実に一つの建物となるよう増築時の打継部分を強固にしました。
  4. 一階正面部分は、ショーウインドウとしてのスペースを確保する用途上の要求に応えました。
  5. ブレースや耐震補強により鉛直支持性能も高めた補強計画としました。
  6. 建築設備に関する耐震補強は店舗リニューアル計画に合わせて行う計画としました。

設備設計主旨

光るラッピングファサード
照明デザインコンセプトにしても、あくまでもファサードデザインと同一でありたいと考えました。今回物理的な圧迫感のある壁の重量感を消したいと考えました。どうすれば物理的に存在する壁をやわらかい表情にできるか光の効果に期待しました。
ラッピングファサードとしての白い光るカーテンの表現のためにダブルスキン内部上下にLED光源をしこみました。また出入口やショウウンドウはカーテン内部(店内)の光あふれる場所(ウエルカムライト)店内が見える場所として、明るくかつ演色性の高い光の誘導空間を目指しました。また2階上部のボーダー部は店内側の腰部よりコーナー金物の下部をアッパーライトにより照らし、3階上部の未改修部と区切る光のフレームの表現を目指しました。

担当

大成建設担当者
総括 村上公一
建築設計 高島謙一、和田真、舌忠之
構造設計 前澤澄夫、出井正人
設備設計 嶋村和行、黒田信行、吉永實

社外受賞

2002年 第5回 照明デザイン奨励賞
2002年第2回 外装改装作品コンテスト入賞