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WORKS 2003

KSビル大阪

用途:事務所、倉庫
所在地:大阪市中央区
延床面積:806.20m2
地上:5階

建築設計主旨

当計画は会社創立55周年の記念として、既存の大阪支店を建て替えるものです。
創立55周年を迎え会社の更なる発展と会社の今後を象徴する様な、勢いと活力のあるパワフルな建築を試みました。

適正なスケール
建物そのもののボリューム、及び街並みに対してのファサードの適正なスケールを検証し、ファサードが道路斜線に蹴られて途中で切れてしまわない様に配慮しました。
船場の町並み
ファサードはステンレスサッシの構成で、個々の建物が絶妙なバランスで混在し、共存している船場の町並みを表現しました。サッシの自由な割付に加え、個々のガラスの厚みによる微妙な色の違いやサッシのアングルの刃に落ちる影が時間と共に変化し、より豊かな表情を醸し出しています。
新たな視点
街とのフィルターともなるファサードは、長く見なれた街を様々なフレームで枠取っていきます。それによって建物を利用する社員の方々が新しい街の風景に気付いてくれるでしょう。今後の船場と会社が様々な可能性に向かって共に発展される事を望んでいます。

構造設計主旨

豊かな空間の実現
開口7mという極めて狭隘な敷地条件の中で、いかに豊かな空間を提供できるかが最大の命題でした。
鉄骨造案・鉄筋コンクリート造案ともに、桁方向に柱・梁を細かいピッチに並べて、構造断面を小さくする案を出発点として各種検討を行い、最終的にその考え方の延長線上にある鉄筋コンクリート造の扁平柱(400x1000など)と扁平梁(ハンチ付きで700x650~500など)を組み合わせたラーメン構造に辿り着きました。
梁せいを抑え、階高を小さくしたことにより道路斜線の制約を極力避けることができました。
また、狭い敷地を最大限に有効利用するために施工面でも極限を目指し、構造TDR、構工法適用会議を活用し、かつ施工担当者との連携を密にし、柱及び梁の外面を敷地境界から185mmの位置まで近づけることを可能にしました。

設備設計主旨

省エネルギー
空調及び換気は各階空冷ヒートポンプパッケージ+全熱交換器及び増圧直結ポンプを採用し、共用部含めて個別制御を可能として省エネに配慮しました。また、社員の方々が容易に運転及び管理出来る様計画しました。

電気設計主旨

安全性の高い運用管理
客先の運用やテナントの運用のニーズに合った入退室管理を計画し、無人管理の安全性に配慮しました。
将来対応
照明計画は建築デザインと調和がとれる様計画し、シャフト等は将来の増・改修に対応出来る様計画しました。

担当

大成建設担当者
建築設計 久保勝彦、塩見俊明、黒田基子、藤本鉄平
構造設計 小林祥一、井之上太
設備設計 村田義郎
電気設計 三宅英司