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WORKS 2003

北海道日本ハムファイターズ 札幌屋内練習場・合宿所

所在地:札幌市東区北五条東8丁目
延床面積:5,904.36m2
地上:3階

建築設計主旨

北海道に新しい歴史を刻むプロ野球球団の建物は、地域に根ざし上昇感のある施設を風土性を配慮しモダンに表現する事でした。離散的に建てられた北海道の原風景の建物は、ランドマーク(塔)を持つ事で人々が集まる空間が出来ています。
ファイターズの塔は、ファイターズのイニシャル「F」をモチーフにしたスリットを壁面に刻み込む事で象徴的な光のモニュメントを演出します。
また、市民との交流を大切にするための施設として、敷地内に遊歩道が設けられ、敷地を庭計画の一部として灯篭や屋内練習場の中を見て楽しむことが出来るのぞき窓が計画されています。

構造設計主旨

巨大な空間を要する屋内練習場は、大地に力強く根ざし上昇感をイメージする建物として壁面を16度傾けた四角錘を地面から約20mの高さで切断した形状をしています。
構造形式は、寒冷地の大空間では珍しいフラット屋根形状とし、大屋根からの落雷災害を起こさない様計画されています。約45m角のフラットな大屋根は、四隅の柱頭から2本の吊材でメイントラス(19.2m×19.2m)を吊り上げる「長弦架構」を採用しました。
この構法は積雪荷重を配慮する必要がある寒冷地の大空間建築でありながら、鉄骨量の少ない合理的な構造計画を実現しています。

電気設計主旨

屋内練習場は、プロ野球公式戦レベルの照度基準を採用し、高効率、高寿命で、かつ演色性に優れた器具を採用し、グラフィカルなタッチパネルスイッチで、操作が容易に行えるものとしました。選手宿舎については、選手がホテルにようにくつろげる照明計画としています。また施設管理上は、セキュリティに配慮し、効率的に集中管理が行えるシステムを採用しています。

機械設計主旨

屋内練習場
寒冷地の屋内練習場という条件のもと、暖房は選手のけがの防止や、動きやすさの観点から必須の項目でした。
各種暖房方法の検討を行いました。

  1. 温水式床暖房
  2. 温風式暖房
  3. 輻射暖房
これらの、イニシャル、ランニングコスト比較、および体感温度、快適性(気流・温度むらなど)を検討した結果、3.の輻射式暖房に決定しました。
また、消防協議により、暖房機の出力の合計が30万kcalを超えると固定式消火設備(泡消火、粉末消火など)が必要ということが判明しました。非常のきびしいコストの中で、消火設備を設置することは不可能であり、当初、40万kcalで設定していた暖房能力を30万kcal未満に減じる必要がありました。
そこで、技術グループに依頼し、温熱環境シミュレーションを行い、結果として、外壁の断熱性能の向上を図ることや、グランド照明の発熱を考慮することにより、30万kcal未満で、当初の目的の厳冬期(外気-15度)に室内温度10度を達成することができました。また、実際の温度測定においても良好な結果を得ることができました

担当

大成建設担当者
総括 河野晴彦
建築設計 川野久雄、北岡治、松田佳子
構造設計 島村高平
設備設計 角田宣彦
電気設計 西村英俊

社外受賞

2005年 第30回 日事連建築賞優秀賞