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WORKS 2007

プライムスクエア心斎橋

用途:事務所、店舗
所在地:大阪市中央区
延床面積:9,728.89m2
地下:2階/地上:13階/塔屋1階

建築設計主旨

当建物は、御堂筋沿いという立地を活かした、当社も参画するSPC事業の商業・オフィス複合ビルとして計画されました。商業施設が集積する難波に連なる場所に位置し、時代の変化に敏感でファッショナブルな側面と、御堂筋の歴史的な風格とを併せ持つ街並みの中で、コンテクストや内包する用途を誠実に受け止めて、丹念にデザインすることで生まれる個性がこの建物を特徴づけています。
事務所(3~11階)の外装はアルミパネルを採用し、工業製品のように精緻なディテールで窓廻りの彫りの深いクラシカルな造形を創り、品格を表現しながらも重厚になり過ぎないシャープなものとしています。これにより、低層部(1、2階)に入居が想定されていたスーパーブランドショップ(D&G)の、高級感のある石張りのファサードと調和することが可能となっています。
また、塔頂部(12・13階)をガラスの箱に包まれた中庭を有するメゾネットの飲食施設とすることで、界隈にはなかった、新たな構成のビルとして賑わいを提供しています。

構造設計主旨

主体構造はプランニングの自由度を考えて鉄骨造純ラーメン架構としています。柱は充填コンクリート構造(CFT)、大梁は梁端部を拡幅して地震時の変形性能を高め、構造性能とコスト効果を両立させた合理的な架構を採用しました。
御堂筋に面するというロケーションを考慮し、1階店舗におけるプラン自由度を高め、上階における眺望を確保するために、隅の柱を設けない計画としました。
また各フロアは鉄骨梁の1スパンの鉄骨梁で構成し、機能的な無柱空間としています。
古い既存建物の地下躯体を山留壁として利用し、その内側に新規地下躯体・基礎を構築することにより、省資源・コスト合理性を図っています。
1階店舗を入って中央に位置する2階への階段は、80mm厚の箱型に溶接加工した鋼板を組み立て、フラットでソリッドな階段というテナントのデザインイメージを実現しています。

設備設計主旨

オフィス内照明は御堂筋からのみえがかりとテナント割りを考慮し、Hf32W1 灯のライン型システム天井を採用しています。
空調方式は、小割りテナントに対応するべく、ビルマルチPACによる個別空調方式を採用し、電源供給・電話配管・テレビ分配等と合せて、施主要求である5テナント/フロアに対応しています。
換気はサッシュと一体となったガラリより取入れ、テナントの給排気増強要望にも容易に対応が可能となっています。
また全館テナント施設の為、全館非接触ICカードを利用した入退室管理を行い、セキュリティ性も高めています。

担当

担当
設計 株式会社ゼファー一級建築士事務所
大成建設株式会社一級建築士事務所
大成建設担当者
建築設計 株式会社ゼファー)
丸山優子
(大成建設)
久保勝彦、山本実、大吉弘晃、笹井敦史
構造設計 (大成建設)勝田庄二、山崎英一
設備設計 (大成建設)山本進
電気設計 (大成建設)池川孝男、三宅英司