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WORKS 2008

LIVMO ライジングビル

用途:事務所、店舗
所在地:神奈川県横浜市
延床面積:10,079.70m2
地下:1階/地上:11階

建築設計主旨

敷地は、新横浜駅より徒歩5分、セントラルアベニューと呼ばれる大通り沿いの角地に位置します。道の対面に同オーナーのホテルが建っており、建物の高さを揃えることによって、セントラルアベニューを挟んで同オーナーによるゲートとしての場を創出しようと考えました。3階より上層の外壁は花崗岩打込みPC板とし、石を荒摺り仕上げとすることで、石の素材感を持ちながら、軽快さと爽やかさを表現しました。
また、開口部はアルミサッシをPC板に打込んだいわゆる「ポツ窓」の作り方ですが、PC板のジョイント部のディテールを工夫することで従来のポツ窓外装とは一線を画すファサードとしています。1、2階の黒色サッシを用いたカーテンウォールをセットバックさせ、上部のホワイトキューブを強調する造りとしました。

構造設計主旨

本建物では、テナント入居事務所の大地震後の機能維持を目的として、免震構造を採用しています。免震層は1階床下に配置し、免震方式は積層ゴム支承と弾性すべり支承を組み合わせた「ハイブリッドTASS構法」を採用しています。本建物の立地する新横浜地区は、「第3種地盤」と呼ばれる比較的柔らかい地盤ですが、ハイブリッドTASS構法を採用することにより建物を長周期化し、さらに弾性すべり支承によって適切な減衰を与えることにより、第3種地盤での免震構造を成立させています。
また、地上部は、当社の保有技術である「C.S.Beam構法」を採用し、柱および梁端部をRC造とし、梁中央部を鉄骨造としています。これにより、主体構造を鉄筋コンクリート造としつつ、ロングスパンの無柱空間を確保しています。
当社の保有技術である、「ハイブリッドTASS構法」と「C.S.Beam構法」を組み合わせることにより、高い耐震性能と建築計画との整合性を両立させることができました。

設備設計主旨

収益性の高い賃貸オフィスビルを目指して、ローコストかつ使い勝手の良い・フレキシビリティのある設備計画としました。
空調方式は空冷ヒートポンプパッケージ方式とし個別空調対応が可能なシステムとしました。事務室の照明はFHP45W×2灯用の器具とし、机上面照度700lxを確保すると共に、照度センサーによる調光制御等で省エネルギーにも配慮しました。また、免震構造を採用している建物のため、免震ピット内のダクト・配管・ケーブルラック・建築躯体等との相互離隔距離の確保については、特に気を付けて設計・施工監理を行いました。

担当

大成建設担当者
建築設計 高野雅文、太田英和
構造設計 関清豪、西本信哉
設備設計 角田宣彦、鈴木真人
電気設計 角田宣彦、星野顕