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WORKS 2008

TX秋葉原阪急ビル

用途:ビジネスホテル、物販・飲食複合ビル
所在地:東京都千代田区
延床面積:14,706.09m2
地下:2階/地上:18階/塔屋1階

建築設計主旨

本建物は、JR秋葉原駅に隣接し、地下につくばエクスプレス「TX秋葉原駅」がある、ホテル・物販店舗・飲食店舗の複合施設です。阪急電鉄株式会社と当社で事業コンペに応募し受注しました。
外観は秋葉原特有の多様な文化や混在した街並みから湧き上がる鼓動・活気をイメージ、さらにはホテル「remm」の由来でもあるレム波長もイメージさせるパルスラインをタイル模様として表現しました。妻側のリブは、先進性・未来へはばたく上昇感をシャープに表現しています。
低層部は、TX第一出入口・JR中央改札口・東西連絡通路の結節点をコンコースとして位置づけ、商業施設への導入の核としています。
阪急阪神第一ホテルが運営する「remm」は、「快眠」をコンセプトとした、宿泊スペシャリティホテルです。客室14.3㎡という従来型の宿泊特化ビジネスホテルとは異なるカテゴリーで計画しました。客室は、限られた空間に開放感を得るために、全室バスタブレスとしてレインシャワーを採用。また、ガラス張りの水廻りとワイドビューの窓で閉塞感のない空間としています。

構造設計主旨

本建物は、大都市に建つ大型商業ビルであるため、大地震後の早期営業再開が要求されます。これに対し、地震時に損傷を集中させる「制震部材」を設け、主架構の損傷を制御する計画としています。低降伏点鋼を用いた制震部材として、長辺方向低層部は制震ブレース、高層部は制震間柱をバランス良く配置しています。短辺方向はアスペクト比が7とスレンダーな形状をしているため、曲げ変形にも有効な境界梁形式の制震梁としています。
また、制震梁の損傷及び建物の挙動を把握するため、加速度計及び歪計によるモニタリングシステムを導入しています。
基礎形式は、地下部に既存地下通路があるため、既存地下通路部を杭基礎、それ以外を直接基礎とした併用基礎としています。

設備設計主旨

本建物では、賑わいのある施設づくりの実現のために、低層部に高輝度LED方式の168インチ大型映像設備の導入による様々な情報発信や、ガラスカーテンウォール部の間接蛍光灯、エレベーターホールの床面LEDアッパーライトなどによる、商業施設として効果的なライトアップを計画しました。
限られたスペースの有効利用のために、主要設備機器を地下2階、7階屋外、R階・PH階、低層部設備バルコニーに分散配置し、効率の良い設備配置を実現しました。
セキュリティレベルの向上を目指し、ホテルエリアは非接触ICカードシステムを採用し、客室扉に加えてエレベーターの不停止階制御を行っています。
客室の快適性と付加価値のアップを目指し、通常のシャワーより水量の多い高機能レインシャワーを導入しています。

担当

大成建設担当者
建築設計 長谷部等、勝又陽一、河合義之
構造設計 篠崎洋三、渡辺征晃
設備設計 廣川純一、宮本敬介
電気設計 廣川純一、宮嶋禎朗