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WORKS 2009

富士山環境交流プラザ

用途:コミュニティセンター
所在地:静岡県富士宮市
延床面積:441.41m2
地上:2階

建築設計主旨

「風・空気を感じる」環境デザイン建築として
― FEEL THE WIND ―

富士山環境交流プラザは、富士山の登山口入口に位置し、富士山南陵工業団地の一角に計画されました。南陵の森に佇む建物として、自然との共存を計画理念にし、富士山の自然に触れる事を楽しむ人々の活動の拠点として計画されています。計画にあたって、富士山を借景に、「風・空気を感じる」=“FEEL THE WIND”となる環境デザイン建築の提案を行いました。

  1. 富士山の最も美しい長い稜線が作り出す、どっしりとした存在感に対し、同じ角度を建物に取り入れ、シャープなデザインを行う事で、富士山と共存する現代の建築デザインが可能になると考えました。そのため、傾斜のある伸びやかな屋根のラインが計画されています。
  2. 富士山側からの建物のデザインは、富士山のふもとで行われているハングライダーの様に、水平線に力強く翼を広げたような浮遊感のある屋根のデザインを行いました。
  3. 広場に対する抜けや、大きく張り出したテラスなどにより、内外の空間がつながった広がりのある平面計画としています。
  4. 技術面では、空気を利用した自然エネルギー利用を提案しています。

構造設計主旨

1階は外装を含めコンクリートの質感を取り入れたデザインを実現するために鉄筋コンクリート造とし、架構形式は耐震壁付きラーメン架構で耐力型の構造としています。
2階は浮遊感のある大屋根と開放的な多目的室を実現するために鉄骨造とし、架構形式は一方向をラーメン架構、もう一方向をブレース付きラーメン架構としています。L型の平面形状のため偏心率が大きく、それを改善するために建物中央部に鉛直ブレースを設けることで、庇前面部の開放性を維持しています。
鉄骨屋根外周部は300mmの梁成を200mmに絞込み、ハンチ付き片持ち部材を格子状に組むことで、中央開口のあるシャープな屋根を実現しました。
1階と2階を接続する鉄骨柱脚部には下ナット方式の露出型固定柱脚を採用し、変形性能の確保と施工性の向上を図っています。
基礎は既成コンクリート杭を採用し、支持層が礫状溶岩であること、その支持地盤に起伏が予想されることからダウンザホール工法による施工を行っています。

設備設計主旨

当施設は、環境学習の拠点としての役割もあり、建築における省エネ手法を、市民が体感・理解できる工夫が求められました。そこで、周辺の自然エネルギーを直接的に利用した分かり易い方法を中心に室内気候を調整する計画としました。
冬期には、南側に配置されたダブルスキン状の空間(蓄熱テラス)で日射熱を集熱し、暖気を送風機で各居室に分配しています。この空間は夏期には、北側居室の熱負荷を抑制する緩衝空間の役割も持ち、上下温度差による自然換気にて排熱することができます。
冷房時には、外気取入ダクトを直接地中に埋設して予冷し、外気負荷の低減を図っています。
その他にも、大屋根に降った雨の貯留・散水利用、北面からの自然採光、西面の日射遮蔽、保水性舗装等、建築計画と一体となったアイデアを採用しています。

担当

大成建設担当者
総括 芝山哲也
建築設計 大原信成、川野久雄、武市章平
構造設計 西川泰弘、小椋克也
設備設計 熊谷智夫、佐藤大樹
電気設計 熊谷智夫、三谷正志

社外受賞

2010年 第9回 芦原義信賞 優秀賞
2010年 第42回 中部建築賞
2011年 第9回 環境・設備デザイン賞
環境デザイン部門 入賞/BE賞
2011年 グッドデザイン賞
20112年 作品選集2012
20112年 平成24年度 日事連建築賞 小規模建築部門 優秀賞