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WORKS 2009

読売巨人軍室内練習場クラブハウス

用途:屋内野球練習場
所在地:東京都稲城市、神奈川県川崎市多摩区
延床面積:6,367.85m2
地上:2階

建築設計主旨

当施設は、巨人軍創設75周年・よみうりランド創設60周年記念事業の一環として、2009年9月に竣工を迎えました。室内練習場の規模は日本一の大きさであり、80.8m×54.2mの空間の中に、内野グラウンド・4人が同時に打てる打撃練習場・6レーン設けられたブルペンが計画されています。
歴史と伝統のある球団として野球界をリードし、かつ、社会的責任が求められる人気チームの建物として、環境に配慮した施設計画が求められました。多摩丘陵の自然を可能な限り傷つけない環境配慮型のスポーツ施設として、斜面の高低差を生かしたゾーニング計画を行ないました。また、クラブハウスの屋根に屋上緑化を行い、室内練習場の屋根には自然採光用の遮熱膜を計画しています。
また、選手の使いやすい練習場として、選手ヒアリングに基づき、室内練習場と同一階に選手ロッカー・トレーニングルーム・浴室を配置しました。更に、ファンが楽しむ事ができる施設として、室内練習場の外壁にのぞき窓が設けられ、練習場へのアプローチ道路には、103人の選手・コーチ・監督の手形が歩道に設置されています。

構造設計主旨

53m四方の無柱空間となる練習場グラウンド部の屋根架構は、野球の練習を行うための気積の確保、斜線制限、コスト条件から、H鋼による単層シェル鉄骨構造としました。
単層シェル構造は通常の梁のような曲げ材ではなく、圧縮力をうける軸力材によって構成され、小さな部材せいで大きなスパンを架けられる利点があります。一方、全体架構が完成して成立する架構であるため、不安定な鉄骨建方時のサポートならびにジャッキダウンの手順が重要となります。
本計画では綿密な建方打合せを基に、作業所関係者との設計意図の共有を行い、軽快な空間を実現しました。

設備設計主旨

「地域の自然環境に配慮した『循環型』施設」を目指し、施設オーナー・施設使用者から、省エネルギーと環境負荷低減を実現する設備計画が求められました。
水の循環利用として屋内練習場に降った雨を雨水貯留槽に貯め、隣接のジャイアンツ球場の散水に利用しました。
また、高効率変圧器やHf型高効率照明器具、人感センサーによる照明点滅制御、高効率空調機の採用により電気エネルギーの削減を図っているほか、業務用エコキュートによる給湯、全電化厨房により火気を使用しない安全な施設を実現しています。
一方、プロ野球の練習施設として要求される練習場内照度の確保、クラブハウスのジェットバス、ろ過装置付の浴室など選手、球団関係者の要求、利便性を満足するよう計画しました。

担当

大成建設担当者
総括 芝山哲也
建築設計 川野久雄
構造設計 篠崎洋三、吉川裕亮
設備設計 熊谷智夫、梶山隆史
電気設計 熊谷智夫、山口亮

社外受賞

2010年 平成21年 照明普及賞 優秀施設賞