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WORKS 2009

新小樽駅前第3ビル(サンビルスクエア)

用途:ホテル、店舗、集合住宅
所在地:北海道小樽市
延床面積:26,658.25m2
地下:1階/地上:17階/塔屋:1階

建築設計主旨

新小樽駅前第3ビル(サンビルスクエア)は、JR小樽駅に面し、駅前を走る国道5号と駅から運河・小樽港へ向かって延びる中央通りとが交わる角地に、新しい小樽のランドマークとして計画されました。
旧建物は日本第1号の都市再開発法の指定を受けて建設され「第三ビル」として市民に親しまれたものの中核テナントの撤退のためかつての賑わいをなくしていました。そこで権利者が中心となり、再度の再開発事業が行われることになりました。
完成したこの建物は、国際観光都市小樽の活力あふれる新しい駅前の顔となることが期待されています。ツインタワー状の建物は、地上17階117戸のマンション棟、地上10階234室のホテル棟、それらをつなぐ11店舗の商業施設部分によって構成される複合建物で、都心居住と集客一体の賑わい創出を意図しています。

構造設計主旨

高層部がホテルおよび住宅のため、居住性および遮音性に優れるRC造の純ラーメン構造としています。最大スパンを9mとし、バランスのよい構造部材配置および高強度材料の使用により、耐震性に優れ、耐久性の高い構造計画としています。また、基礎を一体化し、地下1階立ち上がり以上にエキスパンションジョイントを設け、構造上は2棟とする計画としました。
支持地盤を凝灰質流紋岩とした直接基礎(べた基礎)を採用し、支持地盤の風化度合が各場所によって異なるため、地盤調査を既存+新規で計17箇所行って地盤状況を確認しています。地盤調査結果に基づき、表層地盤による地震の増幅を詳細に検討し、建物の耐震設計を行いました。。

設備設計主旨

本計画では、低層店舗・ホテルとマンションの区有所分が明確に分かれており、インフラへの接続を含め区有所分に応じた明確な設備計画を行っています。
ホテルエリアは快適性を確保しつつ、省エネルギー性に考慮した設備計画を行いました。客室は冷暖フリーの空冷マルチ・パッケージエアコンを採用し個別制御性を高め、外気処理は中央式空調として空気質を確保しています。また、温泉井戸からくみ上げた天然温泉を浴場施設に供給、ろ過昇温設備を設置し、露天風呂や檜風呂、岩風呂等の各浴槽を効率よく快適に制御するシステムとしました。電源供給は、専用変電所からの供給を基本としています。
マンションの住戸内にはFACT(給湯暖房熱源器)による居室暖房設備、浴室暖房乾燥機設備、給湯設備を設置し、寒冷地で快適に生活ができる設備を導入しています。

担当

大成建設担当者
基本設計 株式会社INA新建築研究所
実施設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
大成建設担当者
建築設計 伊勢季彦、依田雄二郎、西裕子、佐藤菜々子、森行臣、教誓勉、杉本士美、吉冨良輔、桜本啓三、梅本哲也
構造設計 勝田庄二、小室努、平尾明星、征矢克彦、尾崎功
設備設計 廣川純一、藤田協二、賀上貴明、村田義郎
電気設計 廣川純一、宮嶋禎朗、中井信雄、西村英俊