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WORKS 2010

ファサード銀座

用途:事務所、店舗
所在地:東京都中央区
延床面積:2,809m2
地下:1階/地上:9階

建築設計主旨

計画地は、銀座のメインストリートである中央通りから一本西側に位置したZ型の小規模敷地です。
クライアントからは、この立地条件に負けない銀座でも特徴的なファサードを持ち、競争力のある建築計画を求められました。

小規模敷地で最も効率的な計画とするため、平面計画は敷地形状に合わせ、敷地に対し最大限整形な執務空間を確保し、執務室として使い難い部分にコアを配置しています。
また、B1階天井高3,500mm、1階天井高3,800mm、2階部分には吹抜けスペースを確保すること等により、開放感溢れる商業スペースを確保しています。

ビルの顔であり、街並みを形成する交差点に面した部分は、間口が5mのため、建物全体のボリュームと揃えると、塔状比から構造評価対象となってしまいます。
そこで、構造評価を回避するため、5階までのボリュームとし、その上部にフレームを組み上げ、建物全体と共通の外装をまとわせることにより、交差点での存在感や建物全体、街並みとの一体感を創り出しています。

デザインコンセプトは、銀座からイメージされるレンガ、柳をモチーフとし、銀座の気品やハレ、うつろいを表現することを設定しています。
接道する東・北面に、スクラッチ面状としたレンガと同質な質感を持つテラコッタルーバーや葉脈のような凹凸を持ったアルミキャストパネルを、アルミカーテンウォール面から浮かしてランダム配置することにより、コンセプトを表現すると共に、クライアントに求められた印象に残るファサードを実現しています。

構造設計主旨

敷地形状なりに平面計画されているため、平面的に突出した部分では塔状比が8程度となる塔状となっており、建物中心部からZ型に部分塔状を有する建物となっています。
塔状部分は、下部構造にカウンターウエイトを配置し、転倒に対する抵抗を確保するとともに、各階スラブ下レベルに床面ブレースを配置し、建物中心部と一体化する計画としています。

設備設計主旨

事務所エリア空調は、空冷ヒートポンプマルチエアコン方式で、個別制御可能なシステムとしています。
受変電方式は高圧6.6kV1回線受電とし、屋上にキュービクルを設置しています。発電機は非常・保安用とし、屋上に設置しています。
事務所OAコンセント容量は50VA/m2を確保しています。

担当

大成建設担当者
建築設計 河野晴彦、井深誠、遠藤肇
構造設計 田中勉、岩城邦雄
設備設計 高木健、水川信夫
電気設計 高木健、小林徹也