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WORKS 2014

ガーデンコート代沢

用途:集合住宅
所在地:東京都世田谷区
延床面積:1,191.55m2
地上:3階

建築設計主旨

若い世代に人気のある街、下北沢に建つ周辺と比べてワンランク高いグレードを目指した賃貸住宅です。
閑静な住宅街の景観に配慮し、建物のスケールを抑えることを心掛けています。
建物は、敷地形状に沿って各住戸を雁行させスケール感を抑え、中廊下をはさんで南北に2層と3層に分節しています。
さらに外装は豊かな表情を持つ焼斑のあるせっ器質タイルを用い、深い彫りの造形と白いボーダータイルが陰影を加え水平線を強調しています。
シンボルツリーを囲むテラスは、透かし積みレンガブロックの壁により柔らかく街並みと連続します。住戸は単身者、夫婦、3人世帯等を想定し、1ルーム、1LDK、2LDKの3タイプ、計16戸設けています。
南側住戸は中央のキッチンの壁を構造体とし、住戸内各室が取り囲む回遊性のあるプランを採用しています。
1ルームは可動パーティションによりキッチンを隠蔽でき、単身者の自由なライフスタイルに対応出来るしつらえとなっています。
「ガーデンコート」という名にふさわしい外構の豊かな緑は、建物に彩りを加えるとともに近隣の住環境向上に大きく付与しています。
魅力的な下北沢ライフを楽しむ新たな拠点として、周辺環境との調和と存在感をテーマにした建築です。

構造設計主旨

壁式鉄筋コンクリート構造の架構形式を採用することで、柱・梁型がなく、住人による家具配置等の自由度が高い住空間を創造しています。
バルコニーを設けた南北面の外壁は、耐震壁と同厚の壁柱と壁梁でフレームを形成し、開口部を大きく確保できる計画としています。
平面的には、住戸中央部のキッチン間仕切りを耐震壁として活用し、住戸プランに即した合理的な構造計画としています。
断面的には、小梁を設けないことで、整形でシンプルな天井面と最大限の天井高さを確保しています。
スパンが8mと最大になる駐車場上部のスラブにはボイドスラブを採用し、天井が高く柱がなくて使いやすい駐車場スペースを確保しています。
目地により分節されることのない重厚感のある外観のデザインとするため、コンクリートの単位水量を170kg/m3以下とし、外壁のひび割れ防止用の誘発目地が不要な計画としています。

設備設計主旨

単身者、夫婦、3人世帯等が中心となる賃貸住宅の住民のライフスタイルにふさわしい設備計画としています。
安全・安心に配慮しつつ性能と効率を重視し、台所の熱源はIHヒーター、給湯熱源はガスとしています。
省エネにも配慮し、ガス給湯器は潜熱回収型を採用しています。
浴室には利便性の向上とシックハウス対策のため、24時間換気機能付きの浴室暖房乾燥機を設置しています。
現代では不可欠となった高速で快適なインターネット環境を提供するため、全住戸に光配線を引込んでいます。

安心して生活できるように、セキュリティシステムも充実させています。
共同玄関はオートロックでカメラ付集合玄関機を設置し、住戸ドアホンもカメラ付きとしましています。
さらに、全住戸玄関、窓にも防犯センサーを設置しています。

担当

大成建設担当者
建築設計 高橋章夫、中塚大介、石原佳剛、川岡秀朗
構造設計 早部安弘、村瀬正樹、神﨑聡美
設備設計 小野田修二、川崎賢哉
電気設計 小野田修二、中井信雄