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WORKS 2016

湯布院の保養所

用途:保養所
所在地:大分県由布市
延床面積:167.45m2
地上:1階

建築設計主旨

この建物は、湯布院の街並みと由布岳が一望できる別荘地に建つ保養所です。
建物のデザインは、水平垂直の壁面、コンクリート打放しに大判タイルなど、モダンなデザイン言語で構成しています。
また、主要な空間であるエントランス棟、リビング棟、ゲストルーム棟をそれぞれ独立させ、渡り廊下によって繋ぐことで「非日常的な空間」を体験できるように意図しています。
ラウンジ、ダイニング、渡り廊下、浴室などには大きな開口部やテラスを配し、自然を切り取りそして取り込むことで高原の主役である樹々や風と常に触れ合うことのできる、癒しの空間を創り出しています。
ポイントとなる「アートコート」と名づけた中庭には、発注者と親交の深い若手博多人形師:中村弘峰氏によるカワセミのオブジェが設置され、自然とアートと建築が絡み合う様々なシーンと出会う、まさに「美術館に泊まる」を感じさせる保養施設となっています。

構造設計主旨

本建物は、3棟構成となっており、すべて鉄筋コンクリート壁式構造として計画しています。

その中でもゲストルーム棟は、室内空間の最大化およびデザインコンセプトである非日常的空間を形成する仕掛けの一つとして、建築の浮遊感と広がりを演出する2枚の大きな外壁が特徴です。
この外壁は、キャンチスラブ先端に配置された「はね出し壁」に耐震要素を持たせる構造計画としています。
厚肉壁式床壁構造と呼ばれる、厚肉壁および厚肉スラブ内に柱型および梁型を形成し、室内空間に柱型や梁型が現れない特徴を持つ構造形式を採用しています。
これにより、通常であれば耐力壁としては評価できないキャンチ架構先端の壁を唯一の耐震要素としており、これを以って室内空間の最大化および意匠コンセプトの実現に寄与しています。

設備設計主旨

ファサードへの影響に配慮し、設備機器やベントキャップの位置等を計画しています。
湯布院の気候風土は冬期に氷点下10度を下回るため、ガスヒーターに加えリビングダイニングにガス式床暖房を採用しています。
また、衛生器具や配管設備等には凍結防止対策を行っています。
保養施設という非日常的空間を演出する、内外の照明計画としています。
リビング空間は間接照明、グレアレスダウンライトを中心に選定し、ダイニングも含め、調光・調色器具とライトコントローラーの組合せで、シーンに合わせた照明環境を予め設定しています。
外灯の点滅は人感センサーとし、常時はセンサーモードで使用していますが、 例えば屋外で花火をするときは連続点灯、星空を観賞するときは消灯できるなど、利用者の使い勝手に合わせられるよう配慮しています。

担当

大成建設担当者
建築設計 渡辺健吾、古川公昭、岡本大
構造設計 増田和雄、高橋智也
設備設計 瀬下哲也
電気設計 加藤雄太、宮田大地