WORKS 2020

豊洲ベイサイドクロス

TOYOSU BAYSIDE CROSS

  • 豊洲ベイサイドクロス

    海側からの全景

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    全体パース

  • 豊洲ベイサイドクロス

    AC棟外観:コーナー部にさざ波をイメージした庇を配置

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    エントランスアプローチ:外構、2階歩行者デッキは一般に開放

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    AC棟地下1階商業モール:大らかなカーブが人々を奥へと導く

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    AC棟2階オフィスロビー:波型のガラス、ゆらぎを与える水盤

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    AC棟23階スカイロビー:連続するルーバーによる波の天井

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    上下階をつなげるオフィス内吹抜け階段

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    AC棟36階ホテルロビー:東京湾を一望

  • 豊洲ベイサイドクロス

    AC棟ホテル客室:アーバンリゾートを際立たせるインテリア

用途
事務所、店舗、ホテル、地域冷暖房供給施設
所在地
東京都江東区
延床面積
184,807.64m2
階数
地下2階、地上36階、塔屋1階
Technology & Solution:
豊洲ベイサイドクロス

建築設計コンセプト

CROSS 交流と賑わいの結節点

「豊洲ベイサイドクロス」は、オフィス、ホテル、商業施設、地域供給エネルギーセンターの複合用途による、再開発等促進区を活用した豊洲エリア最大規模の再開発プロジェクトです。
豊洲の街の成長に合わせ、住む・働く・訪れる人々の豊洲の新たな玄関口として、地下鉄駅と直結し、広大な公開空地と建物内24時間開放の貫通通路をつくりながら、近接するシビックセンター、ららぽーと豊洲、豊洲公園とをつなぐ接続ブリッジを設けることで、街全体をフラットにつなぎ、さらなる人の活性化を図る、交流と賑わいの結節点となる建物を目指しました。

Bayside ベイサイドデザイン

外観デザインは、海と緑の自然豊かな豊洲の場所性をいかし、東京湾に面した外形は曲面として、海風をうけた帆の柔らかなたわみを表現しました。また海面のさざ波をイメージした庇をランダムに配置し、視点の変化と時間によって刻々と表情を変える、動きを持たせたファサードとなっています。
内装は、自然豊かなベイサイドエリアにふさわしく、インフォーマルな働き方や遊び方を楽しめるよう、アースカラーをベースとしたナチュラルデザインとしました。
外構は、波のペイブパターンに浮かぶ小島(緑地)と船形をモチーフに、エリアごとの植栽やファニチャーを設えることで、屋内から屋外へ、賑わいを滲み出す仕掛けを散りばめました。

WorkStyle ボーダレスオフィス

多様なワークスタイルに対応できるよう、東京湾を一望できる屋外テラス、上下階をつなげるオフィス内吹抜け階段を、一部のオフィスフロアにA工事で設置。高密な執務環境とせず、ウェルネス化を積極的に図ることで、新しいオフィスリーシングの姿を示しています。
またAC棟3階には、オフィスワーカーが利用できる集中ブース、ランニングステーション、ラウンジ、シャワルームなどのオフィスサポート機能を併設し、建物内で活動する人々がボーダーレスにつながることで、新しいビジネス創出の場となることを目指しています。

Sustainable 持続可能性の追求

ガスを燃料に電気と熱を生み出すコージェネレションシステム(CGS)を備えた、エネルギーセンターを併設。本建物および豊洲センタービルに対して、ビル系統電力の供給停止時においても、一定の電力と熱の供給が可能な計画としています。
また、日本最大規模となる中間免震構造を採用し、中圧の都市ガスと備蓄燃料の両方で発電できる非常用電源を備えるなど、万全な事業継続性を有した建物となっています。

構造設計コンセプト

本建物は、同一の基礎と地下部分の上部に、3階床梁下部の免震階に免震層を配置した中間層免震のA棟と、制振構造のC棟により構成されています。
C棟は大地震時にエネルギー供給の機能を維持することを目的とした施設を5階以上に計画したことから、当該部の機器に働く加速度を機器の許容値以下に低減することを目的とし、オイルダンパーを用いた制振構造を採用しました。
A棟は、建築基準法に定められた大地震の想定を超える大地震時おいても、構造安全性を確保することを目的として天然ゴム系積層ゴム支承(NRB)とオイルダンパー(OD)を適切に組合せた免震システムを採用し、十分な安全余裕度を付与しました。
また、強風時における免震層の過大な変形を防止し、免震層を通過するELVの稼働に支障が無いよう、建物頂部に配置した風向風速計の常時の測定値の電気信号により作動を制御するロック機構付オイルダンパー(ROD)を免震システムに組み込みました。強風時に万が一の地震が発生した時は、加速度を感知する加速度計の電気信号によりRODの作動を中止し、免震建物の地震に対する性能を確保します。
さらに、A棟は高さが約180mで、建物最上部にホテルを配置したことから、強風時の居住性を確保することを目的とし、ホテル階下部の切替え階にアクティブマスダンパー(AMD)を採用しました。強風時は免震層のRODの作動時に、加速度によりAMDの稼働を制御し、居住性に対してAMDの性能を発揮させるシステムとしました。
免震層のクリアランスは600mmとしました。免震層変形が600mmに到達する極大地震は、500年に一度程度の発生が想定される震度6強以上の地震の1.5倍以上であり、その時点でも、構造架構に損傷が生じない設計としました。

設備設計コンセプト

信頼性

特電電気室、高圧電気室、非常用発電機室、CGS 室、MDF 室、防災センターを地上階に設置し、地下浸水時にもテナントおよび主要機器への電源供給を可能としました。

安全性

高圧変電設備機器の絶縁材料はモールド樹脂を使用した不燃材料とすることにより、電気火災に対する安全性に配慮する計画としました。特電電気室、CGS 室、非常用発電機室ならびに高圧電気室はもちろん、配電路も専用室とし、さらに万が一の火災時に延焼防止が可能であり、かつ将来の配線追加にも支障とならない防火区画の計画を行いました。
商業ゾーン、ホテルゾーンとオフィスゾーンのセキュリティを明確にして、カードリーダを要所に設置してオフィスゾーンへの不特定多数の入場を制限しました。

省エネ・環境への配慮

変圧器の高効率器具の採用はもちろん、幹線の電圧降下にも配慮し、配電ロスを最小限にとどめる計画としました。事務室専有部照明は、明るさセンサーによる自動調光による省エネが可能な計画としました。事務室階は便所、給湯室に加えて廊下にも人感センサーを設置し、不在エリアの消灯を行いました。
A棟の屋上に自然エネルギー利用として太陽光発電設備(5kW)を設置しました。

保守性

運用時の機器保守・管理および機器更新時の対応が容易となるように、使用する機器類はメーカー標準品を使用するなどメンテナンス性を考慮しました。
監視制御設備はオープン化に対応した機器類で構成しました。
メンテナンスを考慮した機器配置と適切なメンテナンススペースを確保し、発電機などの大型機器類の更新が容易となるような搬出入ルートの確保しました。

拡張性

テナントのさまざまなニーズを実現することを見据えた配電計画、スペース計画としました。
サブ変電設備は将来の増設を考慮してスペースを確保しました。
想定テナント毎にEPSを設け、各EPSには盤類の増設スペースならびに数フロアにまたがって入居するテナントの対応として上下間の専用配線経路も確保するなど、テナント独自のニーズに応えられる計画としました。

BCP対応

C棟には、同一街区内の建物と道路を隔てた近隣建物への常時電力供給とBCP対応を目的とした特定電気事業(別途工事)がテナントとして入居しています。
ビル用の非常用発電機と特定事業者用の非常用発電機は特定電気事業の系統と同期運転を行い街区の共用非発として利用する計画としています。
発電機はデュアルフューエルガスタービン(A重油(72時間分)と都市ガス(中圧))とし、停電時でも都市ガス供給が継続している場合には一週間程度の連続運転を可能としました。
特定電気事業のBCP対応としては、CGSと非常用発電機を利用し、商用受電停電時はCGS+非常用発電機で事務所エリアのほぼ全機能が利用できる電力を供給し、商用受電停電+都市ガス停止時には、2-1街区のみに電力供給を行う計画を予定しています。

担当

担当
デザイン監修 光井純 アンド アソシエーツ 建築設計事務所
設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
監理 株式会社日建設計
サイン監修 6D
外構植栽監修 鳳コンサルタント
大成建設担当者
建築設計 (全体)伊勢季彦、渡邊岳彦、峰村雄一、村瀬宏典、西裕子
(AC棟)渡辺修、勝篤史、勝山聡子、桜本啓三、勝又陽一、塚原香、高島謙一、田中英輔
(B棟)前田有一、金城拓也、傅藝博、高寒
(共用施設)福地克之
構造設計 松本修一、辰濃達、武谷政國、田部井直哉、吉岡伸吾、谷口俊恭、村瀬正樹
設備設計 (全体)梶山隆史、藤村淳一、長徹、吉田三香
(AC棟)村田義郎、矢後佐和子、清水賢、松本久美、渡辺睦典、伊藤肇、宮本敬介
(B棟)庄司朋子、中村真弥
電気設計 (全体)佐藤文明 (AC棟)西村英俊、岡本隆
(B棟)金子一登、吉田幸生
(共用施設)金子一登
ランドスケープ 山下剛史、林秀一郎
法規 藤原稔、林広明

受賞

2022年 第25回 グッド・ペインティング・カラー 新築部門 最優秀賞

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