- 用途
- 物販店舗、事務所、飲食店、診療所、サービス店舗、自動車車庫
- 所在地
- 東京都中央区
- 延床面積
- 8,952.74m2
- 階数
- 地下2階、地上13階、塔屋1階
建築設計コンセプト
「歴史」と「ラグジュアリー」が交わる銀座の新しいランドマーク
計画地は、中央通り・みゆき通り・すずらん通りという3つの通りに面する敷地において、100年以上の歴史を持つ黒沢不動産の建替え計画であり、キーテナントとして世界的ブランドが入居する計画です。新しい銀座の文化の発信拠点として、銀座を訪れるすべての人を迎え入れ、次の100年に向けて賑わいを創出し続ける建築を目指しました。
外装デザイナーが生み出す洗練された曲面ガラスのファサードが持つ美しさと、2代に渡るレンガタイル仕上げ外装の建物を通じてビルオーナーである黒沢不動産が大切にしてきた歴史の融合を命題としました。
そよ風に揺らぐ藤棚のようなファサード
自己主張の強い多様なファサードがモザイク状に連なる中央通りにおいて、本計画は街並みに埋没することなく、それでいて銀座六丁目の角地に馴染むような建物を目指しました。イメージは「そよ風に揺らぐ藤棚のようなファサード」。巨大なスケールでありながら周囲を威圧することなく、むしろ都市景観に溶け込むよう、建物を下層・中層・上層の三層に分節し、全体に風になびくような柔らかな表情を与えます。ガラスへの直接的な映り込みを抑え、都市の表情を揺らぎの中に溶け込ませることで、周囲との自然な関係性を実現しました。また、下層部と中層部を切り替える4階のテラスは、向かい合うGINZA SIXとの呼応関係も意識した構成としました。
クロサワグループの歴史を継承する 「Kurosawa Brick Core Wall」
ビルの共用部のデザインにおいては、110年にわたり銀座の街と共に歩んできた黒沢不動産の歴史を次の100年につなぐために、「旧クロサワビルの記憶」と、新しい曲面ガラスによる「現代的なファサードデザイン」を融合させることを考えました。銀座の歴史と黒沢不動産の歴史を紐解き、保存されていた2代目ビルの外装のレンガ調タイルを再利用した壁面のインテリアで、近代的なファサードとの対比と調和の両立を図るとともに、銀座の記憶を感じられる空間を目指しました。
構造設計コンセプト
曲面ガラスファサードを実現する構造計画と間柱型摩擦制振ダンパーの採用による高い耐震性の実現
銀座に建つ新たなランドマークとして、外装デザイナーによる有機的な曲面ガラスのダブルスキンファサードと調和した構造計画を追求しました。建物コーナー部から柱を排除するとともに、ファサードの凹凸や建築形状に合わせて架構を最適化することで、軽やかで透明感のある意匠表現を実現しています。 また、銀座の中心地に求められる高い安全性と事業継続性を確保するため、当社開発の間柱型摩擦制振ダンパー「T-Fダンパー」を採用しました。地震時にはダンパーが地震エネルギーを吸収し、建物の応答を低減することで主架構の損傷を抑制します。時刻歴応答解析により大地震時においても十分な性能を確認しており、高い耐震性と経済性を両立した合理的な構造システムを実現しています。
設備設計コンセプト
様々な設備的な工夫による通りへのフロンテージの確保および専有面積の最大化
銀座の中心に位置することと、中央通り・みゆき通り・すずらん通りの3つの道路に面する一等地であることから、道路に対するフロンテージを確保することと、専有面積を最大限確保するということは必須課題でした。これらの課題を、ダブルスキン内を非常用エレベーター乗降ロビーの排煙給気風道として利用することや、設備の縦シャフトを極力隣地側に集約するなどの納まりの工夫により実現しました。また、限られた敷地の中で外装LED、テナント負荷を十分に受け持つことができる余裕を持った電源設計や、テナント用配管ラック・冷媒ルートを外壁に準備しておくなど、将来の変更にも柔軟に対応が出来る計画としています。
担当
| 設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
|---|---|
| 外装デザイン | 株式会社AS |
| 大成建設担当者 | |
| 建築設計 | 服部光宏、鶴見博之、小野塚直、内藤稜太(前期)、倉光晴美(前期) |
| 構造設計 | 藤永直樹、福本陽介、中村咲瑛子、児山陽平 |
| 設備設計 | 渡辺睦典、川島尚子、瀬川菜美、矢後佐和子、芳岡里美 |
| 電気設計 | 渡辺睦典、西村英俊、宇田啓一郎 |
| 法規 | 藤原稔、坂口香里 |
| 植栽 | 小倉満 |
| 音響 | 野島僚子 |