WORKS 2025

虎ノ門アルセアタワー

TORANOMON ALCEA TOWER

  • 北東側外観

    北東側外観:縦基調による上昇感が際立つシンプルな外観

  • 北東側低層部外観

    北東側低層部外観:建物の顔となるガラスアトリウム

  • ファサード詳細

    ファサード詳細:縦基調を構成する白い縦フィン

  • ラウンジ

    ラウンジ:外部の緑を映しこむことで内部に取り込み、落ち着いた雰囲気の空間

  • 外部テラス

    外部テラス:デッキを挟んで内部ラウンジとつながる緑に囲まれた空間

  • オフィスロビー

    オフィスロビー:緑化壁とテラコッタルーバーが出迎える

  • 3階シェアオフィス

    3階シェアオフィス:多様なワークスタイルを選べる

  • 22階スカイロビー

    22階スカイロビー:温かみのある木質を基調。木漏れ日の下で休憩できるスツールとテーブルを配置

  • 22階スカイラウンジ

    22階スカイラウンジ:一体感のある広場状のプラン

  • 歩行者デッキ

    歩行者デッキ:病院との歩行者をつなぐルーバー庇

用途
事務所、店舗、駐車場
所在地
東京都港区
延床面積
180,611.15m2
階数
地下2階、地上38階、塔屋2階

建築設計コンセプト

虎ノ門における公共インフラ型都市再生事業(緑道構想による連鎖型のまちづくり)

本計画は、虎の門病院、国立印刷局、共同通信会館を含む街区を一体的かつ段階的に開発を行う、15年以上の長期にわたる大規模開発事業です。
行政と沿道事業者の連携による「緑のまちづくり」による緑道構想の中間部分に位置し、緑とともに地域が成長し、人と街が有機的につながる場となっています。

緑と景観を生かした多様なワークスタイルに対応するオフィス

本計画地は、地形の変化に富んだ台地の際に立地しています。街区全体敷地の南北で8m以上の高低差があることで、周辺街区と歩道橋で接続する2階デッキレベルと、建物の地上部が入れ替わりながら周辺道路に接しています。緩やかに入れ替わる地盤の変化は、地上部やデッキレベルに人を迎え入れ、周辺街区へと波及する起点となります。その低層部の内外に入居者以外も利用できるラウンジやテラスなどの滞留空間を設けました。

周辺と調和する端正で落ち着いた佇まい

高層部の外装の縦基調を構成する白い縦フィンは、日射遮蔽を行うとともに、繊細かつ品格ある表情を演出しています。低層では、温かみのある縦基調のテラコッタルーバーを用い内外空間を連続して演出しました。
環二通りに面して整備された3層吹き抜けのガラスアトリウムは、都市スケールのシンボル性のある顔となっています。周囲に緑あふれる景観を配置することで、落ち着きのあるエントランス空間を作り出すことができました。

商品としてのオフィス価値の向上

オフィスの付加価値を高めるためビル全体のオフィスユーザーが利用できるセミパブリックスペースを充実させました。まちづくり方針の一つである「溜池の石垣に凛とした木立がある」というイメージをもとに、高層エリアでは木漏れ日を生む枝葉、中層エリアではまっすぐ伸びる幹、基壇エリアでは石垣の築石と、それぞれにモチーフを与えることで、多様な新しいワークスタイルや働き方に対応した空間を配置することができました。

構造設計コンセプト

耐震性能グレード特級を実現する超高層制振構造

主体構造は、コンクリート充填鋼管柱(CFT柱)と鉄骨大梁によるラーメン構造とし、地震時の安全性を確保するために制振構造を採用しています。
耐震性能目標は、大地震時にも主構造に被害を生じさせない耐震性能グレード「特級」相当としています。
下層階の一部のCFT柱には、超高強度鋼材と鉄筋を内蔵させた鉄筋コンクリート充填鋼管柱(RCFT柱)を採用することで、軸剛性を高め地震時の建物の曲げ変形を抑える計画としています。
制振部材は、主にコア部に履歴系および粘性系をバランス良く配置しています。
履歴系制振部材には、建物剛性を高め、柱梁の損傷制御することを目的とした「低降伏点鋼梁(制振梁)とコアブレースによる制振壁」を採用しています。
制振壁は、境界梁である制振梁のせん断パネルを先行降伏させ、コアブレースを弾性部材とすることで、地震エネルギーを吸収しつつ、特定層で想定外の変形が生じた場合でも変形を分散させる「心柱効果」を期待しています。
粘性系制振部材には、地震時および暴風時に応答低減効果を発揮する「オイルダンパー」と「粘弾性ダンパー」を採用しています。
オイルダンパーは、階高が高く層間変形が大きい低層階には集中配置し、曲げ変形の大きい高層階では2層ブレースによる配置とすることで、効率的に振動エネルギーを吸収する計画としています。
また、複数種類の制振部材の採用により、幅広い揺れに対するエネルギー吸収が可能であり、長期間にわたる建物使用に対してもロバスト性の高い構造を実現しています。

設備設計コンセプト

環境配慮

エネルギーの低減と室内環境の快適性を両立させるため、設備の汎用技術を多数採用するだけにとどまらず、パッシブ技術も採用し、各々が調和した計画としています。

国内最高水準のBCP

敷地周辺で想定され得る様々なリスクを分析し、周辺ビルの事業継続以上の対応を行うとともに、災害時治療・受入拠点としての虎の門病院との連携、エネルギ―面での虎ノ門エネルギーサービス(DHC)との連携を行い、都市機能維持の一助となるレジリエントなビルとしています。

オフィス専有部に対する将来対応計画の拡充

事務所テナントのリーシングを鑑み、基準階事務所専有部において各種設備の増強要望が生じた際に、コストや工事の容易性、原状復旧時の対応を総合的に考慮し妥当性のあるビル標準の設えを計画しています。

担当

基本計画・環境アセスメント 株式会社日本設計
基本設計・デザインディレクション・工事監理 日本設計・三菱地所設計共同企業体
実施設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
大成建設担当者
総括 伊勢季彦
建築設計 塩見俊明、川北亮太郎、真銅博司、清水貴裕、福永純雄、勝篤史、鬼頭朋宏
構造設計 渡辺征晃、渡邉祐一、古賀美宏、松野勇輝、 後藤めぐみ
設備設計 熊谷智夫、小野田修二、吉田典彦、藤村 淳一、平井宏幸
電気設計 熊谷智夫、小野田修二、坂下泰士
ランドスケープ 山下剛史、小池亘、神田祐樹

社外受賞

2026年 第67回 BCS賞
2026年 CFT構造賞
2026年 CLA賞(ランドスケープコンサルタンツ協会賞) 優秀賞

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