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2021.07 「豊洲ベイサイドクロス」がCFT構造賞を受賞

豊洲ベイサイドクロス

当社共同設計・当社施工作品の「豊洲ベイサイドクロス」が、2021年度CFT構造賞を受賞しました。
一般社団法人新都市ハウジング協会が主催するCFT構造賞は、意匠設計、構造設計、耐火設計及び施工において優れており、CFT造の普及に貢献した作品を選考し、その実現に貢献した設計者及び施工者、建築主を表彰するものです。

豊洲ベイサイドクロス


高層棟:上部4層(33~36階)がホテルフロア。構造切替え階(32階と33階の間)で外装色を変えアクセントにしている

高層棟23階スカイロビーのエレベーターホール:可変的な構造形式により、伸びやかな吹抜け空間を実現

角柱を廃し、ビューを確保した客室

低層棟建方:CFT造柱の採用による15.4mのロングスパンのゆとりある空間を実現。さらに低層と高層で建物用途が異なり高い階高を持つ建物の耐力と剛性を確保

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構造計画概要

「豊洲ベイサイドクロス」は、「豊洲ベイサイドクロスタワー」(高層棟、低層棟)と、「SMBC豊洲ビル」の2棟で構成された、オフィス、ホテル、商業、地域供給エネルギーセンターの複合用途による、豊洲エリア最大規模の再開発プロジェクトです。また、敷地周囲には商業施設、オフィス街、住宅、公共施設、公園、駅等あらゆる施設が隣接しています。
本計画はそれぞれの用途を繋げ、豊洲のまちを更に発展させる重要な結節点としての役割を担っています。

CFT構造を採用した3つの理由
  • 63m×76mの基準階平面を可能な限り自由度の高いオフィスとして使用できるようにするため、広いスパンを構成できる構造形式
  • 新しい働き方を実現するオフィスを作るために、単純な箱を作るだけではなく、テナントの要望によって、屋外テラスや吹抜け、専有部内で追加できる内部階段など、オプションに対応できる可変的な構造形式
  • オフィスの他、商業、ホテルが一つの建物で積層する豊洲ベイサイドクロス高層棟では、用途の切替えによる柱配置の変更が必要になり、それに対応できる構造形式
構造計画概要

本建物は、大地震時において液状化の発生が想定される敷地に計画された超高層建物であり、基礎と地下躯体一体の上部に、高さ約180mの高層棟と高さ約80mの低層棟で構成されています。
高層棟の地上主架構は、柱CFT造・大梁S造、2階と3階の間に免震層を持つ中間層免震構造であり、大地震後でも建物機能を維持する耐震性を有しています。事務所用途からホテル用途に切替る33階下部の切替え階にトラス架構を採用することで柱位置の変更を効率的に行っています。また、ホテル階の強風時の居住性を確保するために、この切替え階にアクティブマスダンパー(AMD)を配置しています。事務所階は22.2mの長大スパンにより広大な無柱空間を実現し、意匠性の高い曲面部分のバルコニーや上階のエントランスロビーを吹き抜け空間とする等、免震構造と鉄骨構造によって自由度の高い建築計画に貢献しています。
低層棟の地上主架構は、柱CFT 造・大梁S 造、各階にオイルダンパーを配置した制振構造で、地震時のエネルギーを集中的に吸収し、主架構の耐震性を高めると同時に、エネルギー供給施設の応答加速度を低減させています。

建築主 三井不動産株式会社
所在地 東京都江東区豊洲2丁目15-12
用途 事務所、ビル内店舗街、シティホテル、屋上庭園、地域冷暖房供給施設
構造 (地下)鉄筋コンクリート造
(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)
(地上)柱:CFT造
(充填コンクリート Fc48N/mm2 Fc60N/mm2 Fc80N/mm2 Fc100N/mm2
規模 地下2階、地上36階、塔屋1階
最高高さ 177.51m
敷地面積 27,226.03m2
建築面積 93,95.83m2
延床面積 184,807.64m2
工期 2016年12月~2020年10月
デザイン監修 光井純 アンド アソシエーツ 建築設計事務所
設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
監理 株式会社日建設計
サイン監修 6D
外構植栽監修 鳳コンサルタント
施工 大成建設株式会社東京支店
詳細 WORKS:
https://www.taisei-design.jp/de/works/2020/ toyosubaysidecross.html
構造設計担当者
松本修一
松本修一
辰濃達
辰濃達
武谷政國
武谷政國
田部井直哉
田部井直哉