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WORKS 2003

広島大学創立50周年記念事業 サタケメモリアルホール

用途:大学(講堂)
所在地:広島県東広島市鏡山
延床面積:3.541.07m2
地下:1階/地上:3階

建築設計主旨

このホールは広島大学創立50周年記念事業として、広島大学東広島キャンパスのほぼ中央に、同窓会の寄付事業として建設されました。
ホールは音楽を主目的とする多目的ホールで、総席数1000席の収容能力をもち、本格的な演奏会のほか演劇、国際会議等の利用を目的としています。
建物の形状は、記念事業の建物としてのシンボル性を高めるために、音楽をイメージするグランドピアノの曲線の構成とし、隣接する学士会館と一体となる大きなだ円形の形状となるよう計画しています。
また、ローコストを成立させる為に全体を極力単純なブロックの組合せとし、ホールの要素をシンボリックに顕在化させる構成としています。

構造設計主旨

主架構は、鉄筋コンクリート造の耐震壁付きラーメン構造を採用。ホールという用途上、柱の無い空間が必要とされるため、2階客席部にはPC梁、ホワイエの屋根には片持ち鉄骨梁、客席および舞台上部の屋根には鉄骨トラス梁を採用しています。
基礎は、支持層(強風化花崗岩 N値>50)が西(設計GL+4m)から東(設計GL-13m)に向かって傾斜しているため、西側は直接基礎、東側は杭基礎の異種基礎を採用し合理化とコストダウンを図っています。

設備設計主旨

ホワイエは高さ8mの北に面した吹抜け空間となっています。省エネルギー、空調効率を考慮し、高さ3m以下の居住域を対象として床吹出し方式を採用しました。
ガラスで形成された外壁面放射の影響を緩和するため、ガラス面近傍で吹出す配置となっています。これは冬期のガラス面の結露防止も兼ねています。
また、床下の吹出し部はカーテンウォールのバックマリオンを照らすアッパーライトの設置スペースとして利用しています。

担当

大成建設担当者
総括 増田裕康
建築設計 松村秀幹
構造設計 松原正安、大石哲哉
設備設計 井上邦彦
電気設計 武田良一、小林哲哉