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WORKS 2014

エスフォルタアリーナ八王子(八王子市総合体育館)

用途:体育館、観覧場
所在地:東京都八王子市
延床面積:23,092.49m2
地上:4階

建築設計主旨

駅前広場に隣接する計画地を、地域住民の新しい交流の場として計画しています。
体育館の背後に配置する運動広場や狭間公園と緑の丘でつなげることで、人々の憩いの場となる地区公園となり、災害時には避難施設、救援物資の配送拠点となる地域の防災拠点として機能します。
1階のボリュームを丘の下に配置して地上ボリュームを低減し、地上は手作業で積んだレンガ積みとし、温かみのある表情を創り出しています。
アリーナは緑の丘と同じレベルに配置し、周囲をガラスのスクリーンで仕切ることで人々がスポーツに接する機会を増やすとともに、駅前にアクティビティーを発信し、新しい駅前の風景を創出しています。
大規模全国競技大会開催に対応する為、2,000席を超える観客席や選手専用通路を確保しており、器具庫をメインとサブアリーナの間に集中して設ける等、通常時の運用効率も良い計画としています。
レンガ壁のダブルスキンによる熱負荷軽減、太陽光や雨水、地中熱等の自然エネルギー利用の他、コージェネやLEDを採用する等省エネに配慮しています。

構造設計主旨

災害時における「被災者の避難場所」、「応援物資の配送拠点」として建物機能を確保するため、大地震時の耐震性能を、通常の1.25倍以上確保した耐震構造としています。
また、100年相当の耐久性の確保と、アリーナ部はイベント開催を考慮し倉庫相当の積載荷重としたゆとりのある建物としています。
1階は2階に配置されたアリーナを支持するため、高い剛性と耐力を確保できるRC造(一部SRC造)、2階から上部はアリーナの開放性を実現するため、屋根に平行弦トラスを採用したS造としています。
2階以上をS造とし軽量化することで、下部構造への負担を軽減し建物全体の耐震性能の向上を図っています。
外装レンガの支持架構は本体の外側に別途構築し、高さ1.5m毎にブロック化したレンガをスウェイ変形させることで、地震時変形に追随できる機構としています。

設備設計主旨

バドミントン競技においてシャトルに影響を及ぼさない気流速度に配慮した空調計画とし、また照明の配置と向きに配慮し試合に影響を及ぼさない照明計画としています。
環境配慮として太陽光発電、マイクロコージェネ、雨水・井水利用、クール・ヒートピット、LED照明等を採用し、エネルギーの見える化として体育館利用者に分かりやすく表示することで、省エネ意識を高めます。
ホール・ラウンジの照明は昼光センサーによる制御、事務室・更衣室等は人検知センサーにより照度・空調を制御し、省エネ対応を行っています。
大規模災害時に帰宅困難者を受け入れるための対応技術として、地震に強い中圧ガスを利用した空調方式とすることで、災害時でも空調可能なエリアを確保します。
また9,000Lの発電機用オイルタンク、飲用受水槽+中水槽+耐震性貯水槽、災害用トイレ(緊急排水槽)を設置し、3日間3,000人を収容可能とします。

担当

担当
設計 梓設計大成建設設計共同企業体
大成建設担当者
建築設計 杉江大典、﨏真介、高橋広直、細川晋一郎、湯前恭子、宮本昌和、岡崎啓祐
構造設計 井上慶一郎、大石哲哉、要知市郎、西本信哉
設備設計 熊谷智夫、山本進、星野亮、長徹
電気設計 熊谷智夫、三宅英司、土屋暁子
ランドスケープ 小池亘