WORKS 2022

滋賀アリーナ(滋賀ダイハツアリーナ)

Shiga Arena(SHIGA DAIHATSU ARENA)

  • 全体外観:滋賀の雄大な自然と呼応し、地域の魅力を表現した外観デザイン

    全体外観:滋賀の雄大な自然と呼応し、地域の魅力を表現した外観デザイン

  • 鳥瞰:びわこ文化公園の大自然に囲まれた森の中のアリーナ

    鳥瞰:びわこ文化公園の大自然に囲まれた森の中のアリーナ

  • 北側外観:建物を覆う大屋根は高さを必要最小限に抑制するとともに、周囲の山並みと呼応する形状「やまなみルーフ」として計画

    北側外観:建物を覆う大屋根は高さを必要最小限に抑制するとともに、周囲の山並みと呼応する形状「やまなみルーフ」として計画

  • 森のテラス:滋賀の自然に開かれた開放的な憩いの場

    森のテラス:滋賀の自然に開かれた開放的な憩いの場

  • エントランス:来館者を迎え入れる伸びやかな軒庇とびわ湖材

    エントランス:来館者を迎え入れる伸びやかな軒庇とびわ湖材

  • 受付:カウンターと壁面にびわ湖材を使用

    受付:カウンターと壁面にびわ湖材を使用

  • スポーツプロムナード:滋賀の伝統的な織物や自然を象徴する琵琶湖のさざなみを表現した「滋賀ウォール」

    スポーツプロムナード:滋賀の伝統的な織物や自然を象徴する琵琶湖のさざなみを表現した「滋賀ウォール」

  • カフェ:びわ湖材で包まれた温かで快適な空間を創出

    カフェ:びわ湖材で包まれた温かで快適な空間を創出

  • メインアリーナ:51mスパンを架ける軽やかな張弦梁架構を採用し、観客・選手双方からの圧迫感を軽減し試合観戦や競技に集中できる空間を実現

    メインアリーナ:51mスパンを架ける軽やかな張弦梁架構を採用し、観客・選手双方からの圧迫感を軽減し試合観戦や競技に集中できる空間を実現

  • サブアリーナ:柔らかな光を取り入れるハイサイド、森のテラスとつながる開口部により明るく開放的な空間を実現

    サブアリーナ:柔らかな光を取り入れるハイサイド、森のテラスとつながる開口部により明るく開放的な空間を実現

用途
複合スポーツ施設
所在地
滋賀県大津市
延床面積
14,547.71m2
階数
地上3階

建築設計コンセプト

豊かな自然や地域に開かれた「森の中のアリーナ」

2025年の滋賀国スポ・障スポ開催に伴い、大規模大会やプロスポーツにも使用可能なメイン・サブアリーナ・フィットネス機能を持つ複合スポーツ施設を新たに整備するPFI事業です。
敷地は滋賀県びわこ文化公園内に位置し、森に囲まれています。びわこ文化公園の自然を体感できる「森のテラス」、県産材の積極的活用、滋賀県の魅力を発信する滋賀ならではのデザイン、施設と地域をつなげるスポーツプロムナードが内部のアクティビティを発信し、郷土愛を育むことのできる滋賀ならではのスポーツ交流拠点を目指しました。

雄大な自然と呼応する滋賀ならではの外観デザイン「やまなみルーフ」と「滋賀ウォール」

周辺環境と調和するデザインとするため、建物を覆う大屋根は高さを必要最小限に抑制するとともに、周囲の山並みと呼応する形状「やまなみルーフ」として計画しました。
「やまなみルーフ」を特徴づける軒先端部分をシャープに見せるために、軒先部分は屋根材のダブル折版を鋼板の平葺きとし、やまなみルーフの形状に工夫を凝らしました。
滋賀らしさを表現するため、滋賀の伝統的な織物や自然を象徴する琵琶湖のさざなみを、3種類のリブ付ECPランダム貼りにより表現した「滋賀ウォール」を計画しました。

豊かな緑に開かれた誰もが気軽に楽しめる「森のテラス」と「森に開かれたアリーナ」

南西側に開けた敷地特性を利用し、2階レベルに太神山や猪背山への眺望を臨める「森のテラス」を計画しました。ピクニックやヨガなど大自然の中で楽しく過ごせる場です。
アリーナは開口部を広く確保し、森の中にいるような開かれた空間とすることで内部のアクティビティを発信し、賑わいのある風景を創出する「森に開かれたアリーナ」として計画しました。

県産木材であるびわ湖材の積極的な利用による温かみのある施設

メインエントランスは、びわ湖材を用いた壁面とすることで、来館者を温かく迎え入れる計画としました。受付カウンターやカフェ空間の天井や壁面にもびわ湖材を活用し、木に包まれた快適な空間を創出しました。
また、アリーナの床材はびわ湖材を特殊加工技術である圧密加工を施すことでアリーナ内も県産の木材に包まれた空間を創出し、県民に末永く親しまれる施設を目指しました。

意匠・構造・設備三位一体となった計画

アリーナ周囲に計画した「滋賀ウォール」の内側は、設備ダクトや配管配線スペースとして活用する「メカニカルリング」として計画しました。
また、「メカニカルリング」の床架構は水平トラスとすることで柱の座屈補剛としての機能を持たせるなど、意匠・構造・設備の融合した合理的な計画としました。

構造設計コンセプト

メインとサブのふたつのアリーナから構成される競技空間は、軽やかな構造表現としつつ、高い耐震安全性を確保することが構造設計上の主題となりました。
観客席などを構成する下部構造は剛性が高く振動が生じにくい鉄筋コンクリート造を採用し、床振動や地震力に対して十分な強度と剛性を確保しました。
メインエントランス部分においては鉄骨造を併用し、格子梁架構により約18m×23mの無柱空間とし、開放的なエントランス空間を実現しました。
またメインエントランス上部の「森のテラス」は、跳ね出し7mの片持ち架構とすることで伸びやかな庇を構築し、印象的なファサードにアクセントを与えています。
建物全体を覆う屋根は、緑豊かな周辺環境と調和するよう建物高さを必要最小限とすることが建築デザイン上求められました。競技上有効高さを大きく確保する必要のあるメインアリーナに屋根の頂点があり、片流れでサブアリーナ側に行くにしたがって低くなる屋根形状としました。
約36mスパンのサブアリーナは、梁せい700mmのH形鋼単材を3.4mピッチで配置するシンプルな架構とし、有効高さを確保しながら屋根高さを抑える計画としました。
メインアリーナは、60mスパンを片持ちトラスと三角形張弦梁を組み合わせたダイナミックな屋根構造としています。張弦梁の下弦材は、φ42.5の構造用スパイラルロープをダブルで配置し、端末金物も含めてスリムな部材構成としました。張弦梁の施工にあたっては、地組段階でケーブルにプレテンションを導入し、暴風による負圧に対しても安全性を確保した状態としたうえで建方を行いました。張弦梁構造がアリーナ空間に軽快さと緊張感を与え、観客席に対する圧迫感を軽減しつつ、選手にとっても視野の邪魔にならず競技しやすい空間を実現することができました。

設備設計コンセプト

多様な競技に対応した設備計画を行いました。気流による影響がある競技に配慮した低風速吹き出しが可能な置換空調方式の採用、各種公式競技に対応した照明配置と調光システム、競技者及び観客の明瞭度を考慮した音響システムを導入しました。

担当

担当
設計 梓設計・大成建設・滋賀県設監協共同企業体
大成建設担当者
建築設計 伊藤真樹、飯田雄介、松岡弘樹、武市章平(コンペ時)、安部信汰(コンペ時)
構造設計 島村高平、柴田宜伸、宮地あゆみ、大瀧浩人(コンペ時)、松土智史(基本設計)
設備設計 梶山隆史、佐藤文明、藤田協二、山本健太郎
電気設計 梶山隆史、佐藤文明

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