広島アンデルセン

第18回ひろしま街づくりデザイン賞大賞、2021年度グッドデザイン賞

  • RC造
  • 部材再生
  • 三次元レーザー スキャナ計測
  • 生かし取り

被爆外壁を継承

被爆した旧建物の外壁を切り出してPC化し、新築建物に取りつけ(株式会社エスエス 堀越圭晋撮影)

旧建物から外壁を切り出し(大成建設撮影)

切り出した外壁をプレキャストコンクリート板化(大成建設撮影)

創建時を復元した2階外壁(株式会社エスエス 堀越圭晋撮影)


旧建物の外壁を生かし取りし、プレキャストコンクリート板化の上再取り付け

旧建物は1925年(大正14年)竣工の長野宇平治設計、三井銀行広島支店でした。1945年8月6日、爆心地から約360mに位置した旧建物は、爆風によって大破しました。大きな被害を受けましたが復旧し、再び銀行として使用されていました。1967年以降は広島アンデルセンとして、デンマークの「旧いものを新しく活かす」考えに倣い、増改築を重ねて使われ続けました。今回の建て替えのため、旧建物の解体時に、東側の外壁を生かし取りしました。躯体ごと切り出し、人造石部分65mmを残してスライス、プレキャストコンクリート板化する工法で保存しました。北側2階外壁は、創建当時の列柱を含めて意匠を復元しました。

所在地広島県広島市
発注者株式会社アンデルセン・パン生活文化研究所
元設計者長野宇平治
設計者大成建設株式会社一級建築士事務所
創建年1925年(旧建物)
竣工年2020年
WORKS広島アンデルセン