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2010.05 「2010年日本建築学会賞(技術)」を受賞

財団法人日本建築学会の表彰制度である「日本建築学会賞」において、当社が技術部門で受賞いたしました。
当賞の技術部門は、近年中に完成した建築に関する技術の発展に寄与し、特定の建築・工法・材料・手法等に結実した新しい技術(研究・開発を含む)に対して授与されるものです。

「既存超高層建築の長周期・長時間地震動対策の技術開発とその実施」

受賞者 細澤 治 (大成建設株式会社設計本部理事副本部長)
木村 雄一 (大成建設株式会社設計本部構造計画グループグループリーダー)
須田 健二 (大成建設株式会社東京支店建築第3部作業所長)
吉村 智昭 (大成建設株式会社技術センター建築技術研究所防災研究室主任研究員)

長周期地震動は、遠隔地で巨大地震が起こった際に大きな沖積平野で発生し、超高層建築や免震建物が共振し揺れが長時間継続する恐れがあります。初期の超高層建築はこのような長周期地震動に対して未検証の問題もあり、鉄骨溶接部分などの累積損傷、耐震要素の繰返し応力に対する耐力減退などによってもたらされる損害の可能性が懸念されています。

本技術は変位依存型オイルダンパーを有効に付加し、既存構造体に過度の負荷力を与えることなく、建物全体の減衰性能を向上させることにより、長周期・長時間地震動に対する建物の変形と振動継続時間を抑制し安全を確保するものです。

他の既存超高層建築物に先駆けて、適切な制震技術の適用と施工上の工夫が検討され実施されたことは、革新性、有効性および応用性が認められ、今後、初期の超高層建築の耐震性能向上のための改修を誘発する技術として高く評価して頂きました。

既存超高層建築の長周期・長時間地震動対策の技術開発とその実施 既存超高層建築の長周期・長時間地震動対策の技術開発とその実施
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