設計って 枠 わくわく × 大成建設って 枠 ?

STEP03 構造設計
プロジェクトエンジニア

御所園 武 TAKESHI GOSHOZONO(2014年入社)

御所園 武
御所園 武

Q1. 学生時代から入社までの経緯を教えてください。

「何でもできる会社」で働きたかった

高校までバスケットボールをやっていました。試合で初めて代々木第二体育館に行き、建物を見てなんかいいなと思いました。大学受験が近づき、どの分野に進もうかと迷っていたときにそのことを思い出し、建築学科を選びました。

就職先を考えたとき、何でもできる会社がいいなと思っていました。大学院では構造デザインを学んでいましたが、研究開発して、実験を重ねながら建築をつくっていくことにも魅力を感じていました。ものづくりに関われる会社について調べるなかで、大成建設にはJSCA賞※を受賞している人が多く、構造デザインを積極的に推進している会社だということがわかり、最終的にそれが決め手になりました。

新人時代はかなり生意気だったと思います。大成建設には、自分から手を挙げて「やらせてください」と発信する人に、チャンスが巡ってきやすい風土があると思います。やる気がありそうだ、面白そうな若手だと覚えてもらえて、やり甲斐のあるプロジェクトに引っ張り上げてもらえることも頻繁にあります。

※JSCA賞:一般社団法人日本建築構造技術者協会(JSCA)が主催する賞。建築構造の設計・監理等の分野で、優れた成果を発揮した人を表彰することにより、その職能を顕在化させ、技術の発展と活動の活性化を図り、建築の質の向上に資することを目的としている。

Q.2-1 思い出に残る建築作品について教えてください。

鉄の魅力を構造架構で表現した工場

入社後は、医療福祉施設などの構造設計を担当する部署に配属され、3年ほど主に病院の構造設計に携わりました。その後、生産・物流施設などを手がける部署へ異動しました。主に鉄筋コンクリート造の病院から、鉄骨造や複合構造がメインの生産・物流施設に変わり、いろいろと試行錯誤を重ねていたころに担当したのが、このプロジェクトです。福井県にあるKINOSHITA Fe26 木下工業株式会社の新工場・新事務棟で、コストとのバランスを取りながら、工場全体で鉄を表現するという大きな課題がありました。一から自分で積み上げていったことがとても楽しく、非常に思い入れのある仕事です。

施主は、地方にありながら大手企業とも数多く取引をされている、Hグレードの鉄骨ファブリケーターです。社名を木下工業株式会社からKINOSHITA Fe26 木下工業株式会社へと変更し、会社のリブランディングも兼ねたこのプロジェクトに強い想いを持っておられ、当初からたくさんのリクエストやご意見をいただきました。その想いに応えたいと思い、こちらからも積極的に提案を重ねながら進めていきました。

計画では、自社製造による鉄骨を使い、その架構そのものが会社の皆さんにも、他社にも魅力として伝わるような建築を目指しました。そのなかでも一番大変だったのは、見せ場と思って提案した耐震要素の加工が、検討を進める過程で自社製造では実現できないと分かったことです。ただそのときも、基本設計の段階から発想を大きく切り替え、たとえば6ミリだった板厚を16ミリに変更して全く別の耐震要素を提案し、お客様と設計担当者が一緒になって、実現できるものを話し合いながら形にしていきました。

ものづくりの面でもかなり難易度の高いことをお願いしていたので、最終的にまとまるまでは苦労も多かったですが、それだけに完成したときの達成感は格別でした。お客様も自身のSNSで製作の様子を発信してくださるなど、プロジェクトを楽しんで進めていただけたことも、とても嬉しかったです。2024年度のグッドデザイン賞、空間デザイン賞等、数々の賞を受賞したことも、嬉しい思い出です。

Q.2-2 思い出に残る建築作品について教えてください

アップサイクルをテーマにした万博の施設

『うみクル』は、EXPO2025大阪・関西万博の会場内にあり、EXPOアリーナに併設されているイベントグッズなどの物販施設です。2023年3月に社内コンペが開催され、建築設計の若手メンバーたちとチームを組んで参加し、約30案の中から選ばれました。

もともと、万博終了後に移設して再利用することと、海洋プラスチックを再利用したパネルで外装をつくることの二点だけが決まっており、それ以外は未定でした。

そのため、当初はまったく別の形の案でしたが、議論と検討を重ねながら、最終的にこの形にたどり着きました。現地は非常に風が強く、風をまともに受けると建物に大きな負荷がかかるため、そうした条件をうまく取り込みながら最終的な形状を生み出していきました。また、回転する接合部品をつくったり、風洞実験や荷重試験を行ったりと、入社前にやりたいと思っていた「実験しながら建築をつくっていくこと」が実現できたプロジェクトでもあります。

このプロジェクトの楽しかった点は、最初の段階からチーム全員で話し合い、試行錯誤を重ねながら作り上げていったことです。

このときに開発した接合部品「Bクランプ」は既製品ではなく、私が考案したオリジナルで、2025年度のグッドデザイン賞も受賞しました。大学院時代の恩師が、建物のディテールを非常に美しくつくる先生だったので、その影響も大きいと思います。金属加工のプロフェッショナルである浜野製作所さんをはじめ、外部の方々と一緒にものづくりを進めていく面白さも実感できた、思い出深いプロジェクトです。

この仕事を通してあらためて感じたのは、構造設計の一番の魅力は、アイデアをそのまま受け取るのではなく、対話を重ねながら噛み砕き、形にしていけるところだということです。構造設計からの提案によって、デザインそのものが変わることも少なくありません。一方で、建築設計者のやりたいことをかなえていくのも構造設計者であると思います。この押し引きのバランス感こそが構造設計の醍醐味のようにも感じていて、よりよい建築にするにはどうすればいいか対話していくのはとても楽しく感じています。建築はデザインから始まるように見えても、最終的には図面だけでは完結しない。その面白さを強く実感した仕事でした。

Q3. 働きやすさについて教えてください。

ワークライフバランスは、この数年で大きく改善

働きやすさにはいろいろな捉え方があると思いますが、少なくともワークライフバランスの面では、この数年で大きく改善されました。リモート環境が整ったこともありますが、遅くまで会社に残って働いている人は、今ではほとんど見かけなくなりました。そういう意味では、かなり働きやすい職場になったと感じます。私が入社した頃は、まだ泊まり込んで仕事をしている人も多く、会社に寝袋が置いてありましたから(笑)

Q4.あなたにとって大成建設設計本部ってどんな場所ですか?

大成建設ってのびのび

会社によっては、自社のスタイルに強くこだわるところも多いと思います。でも、大成建設の場合は、建築設計者によってそれぞれやり方も違いますし、構造設計者にも「こういう順番で説明しなさい」といった決まったルールはありません。その建築に合った提案ができればよく、提案の仕方もその人のやり方でいい。そういうおおらかさがあります。

若手社員に対しても、少し生意気なくらいでも、やりたいことがある人には周囲が協力的です。持って生まれた個性や強みをそのまま活かして、のびのび働ける職場だと思います。

dé TAISEI DESIGN 大成建設設計本部