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2011.04 木造伝統様式と現代技術が融合した平成の五重塔「法然寺五重塔」がついに完成


3月26日に行われた遷座式の様子


香川県高松市で当社が設計監理・施工を担当していた「仏生山法然寺五重塔」が2011年2月末に完成いたしました。

法然寺は、水戸光圀公の兄にあたる初代高松藩主松平賴重公が江戸時代初め(1688年)に四国讃岐に開いたお寺で、極楽浄土をこの世に具現化した伽藍配置を持つ松平家の菩提寺です。五重塔建立という賴重公の夢を、法然上人が亡くなって800年目にあたる2011年に実現することを目標とし完成にこぎつけました。

当社では、最新技術を用いて伝統建築技術の継承にも一役買っています。
古(いにしえ)から伝わる匠の技と現代の解析技術に裏打ちされた知識との融合で生まれた「平成の五重塔」を是非とも多くの方々にご覧いただきたいと思います。


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法然寺五重塔パンフレット



LED照明によるライトアップ

心柱伐採の様子

木造伝統様式に現代技術を加えた平成の五重塔

法然寺の歴史と伝統をふまえその理念である「開かれた寺院」を体現する環境づくりをテーマに、「おおらかでどっしりとした五重塔」を合言葉にして計画しています。古より受け継がれてきた木造伝統様式に現代技術を加えた和様・総桧造・本瓦葺の五重塔であり、その高さ(基壇上)を法然上人800年遠忌に合わせて800寸(24.24m)に設定しています。

材料はすべて吉野桧を使っており、中でも心柱に使った桧は樹齢250年の大木です。



立体解析モデル

風洞実験


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施工の流れ
綿密な構造解析と実験による安全性の確保

およそ1300年も前から建てられてきた五重塔も、地震や台風時における安全性も同時に検討されてきたわけでは無く、長年の経験と実績に頼っていました。五重塔のみならず、日本の木造建築ではその長い歴史や建物規模が小さいことなどの理由により、構造計算による安全性の検証が進みませんでした。しかしながら、1995年の兵庫県南部地震による木造建築の被害を契機に、木構造に関する研究が一気に進展し、現在では木造建物の構造計算方法も提案されてきています。
このような背景のもと、法然寺五重塔では、「塔」という特殊な構造の性能をできる限り忠実に評価するためのフレームモデルにより、限界耐力計算法を用いて構造安全性の検証を行いました。また、五重塔の複雑な立面形状における風力係数が未知のため、模型を用いた風洞実験により五重塔の風力係数を測定しました。


新宿センタービル
法然寺五重塔
建築主 仏生山法然寺
所在地 香川県高松市仏生山町
構造 木造三間五重塔、屋根本瓦葺
高さ 25.04m(基壇上高さ:24.24m)
工期 2008年3月~2011年2月
設計監理 大成建設株式会社一級建築士事務所
施工 大成建設株式会社四国支店