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YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

one structural engineer

西本 信哉 の場合

西本 信哉
兵庫県尼崎市出身。1995年入社。
本社設計本部に配属され、現在は構造グループ所属のプロジェクトエンジニア。入社以来マンション・商業施設・事務所など幅広く担当。現在は「中央合同庁舎第7号館」に引き続き大型プロジェクトが控えている。
SCENE_1 構造設計者を目指す原体験
1. なぜ構造か?

「君はどうして建築構造を志望したのですか?」
大学4年生の時、建築構造の研究室を志望し配属となった私に、担当の教授がこう質問しました。自分のやりたいことがはっきりしている学生ならばすぐさま答えることが出来たのでしょうが、当時の私には「なぜ構造か?」という問いに自信を持って答えるだけの明確な目的意識があるわけではなく、自分には意匠設計の才能がないし、環境系や設備系は構造以上に苦手だという思いから、なかば消去法的に構造分野を専門にしたのでした。
教授へは口が裂けてもそのような内心を語るわけにはいかず、なんだかもっともらしい理由を語ったことだけは覚えています。
それでも大学4年生から大学院までの3年間を通じ、理論的研究やそれを裏付ける実験を行ううちに、曲がりなりにも建築構造に少しは興味を抱くようになり、就職も当社の構造設計部に内定し、建築構造を自分の職業として選択したわけですが、それでもやはりどこか「これでいいのだろうか?」という思いがいつも心の片隅にありました。
しかし、そんなうやむやとした思いを一瞬で吹き飛ばすことが、ある日突然起こったのです。