YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

愛着あるモノ

SCENE_4 銀座 15m2のプレート

建設工程に合わせて廃棄された分別ゴミが推移する中空ポリカ壁。

人通り多い銀座の外堀通りに面する商業ビルの工事現場の仮囲いだ。

「日記みたいに工事現場の日々の変化を刻んでいくものになるといいね。」
「ゴミも同じ種類のものが集積するとある美しさを獲得するよね。」
コラボしたグラフィックデザイナー尾原史和氏のアトリエで小気味よい会話が飛び交う。

このプロジェクトはデザイン会議活動という社内デザインプロジェクトのひとつで社内の若手と社外のクリエーターと協働して、社会に新しいプロダクトを投げ込み問題提起していくものだ。

企画構想から二年、現場、商業ビルのオーナー、行政と折衝のうえ、やっと実現したプロジェクトだ。

尾原氏との協働作業は刺激的で、通行人へのグラフィックの見せ方や運用方法など普段同じ分野のメンバーでは考えつかない視点から次々と意見が交わされた。

隣接する既成の仮囲いパネルを踏襲して、いかに工業製品として組み立てに配慮したプロダクトにするか。また経年変化や強度計算など通行人への安全性を確保するにはどうすればよいか。運用から施工まで加味したフォルムやディテールを詰めていった。